グリム童話がアニメで見られる『グリム名作劇場』

グリム童話を映像で見られるアニメ『グリム名作劇場』はご存じですか？

文字で読むよりも、よりグリム童話の世界を味わうことができる名作アニメーションです。

もしかしたら、昔テレビで見ていたなんていう方もいるかもしれませんね。

映像で見るグリム童話の物語は、文字で読むイメージを鮮明に映し出してくれる鏡です。

もちろん怖いものは怖いし、動物が出てくる可愛らしい映像も必見！

このページでは、そんな『グリム名作劇場』と、続編の『新・グリム名作劇場』で見られる41話の物語を紹介していこうと思います。

その前に、『グリム名作劇場』とはいったいどんなアニメだったか、ちょっとだけおさらいをしておきましょう。

グリム名作劇場とは？

1987年10月21日から1988年3月30日まで、テレビ朝日系列で放送されていたアニメ。

グリム童話の中から選ばれた名作が、アニメ化されたものです。

1988年10月2日から1989年3月26日までは、続編である『新・グリム名作劇場」が放送されています。

『グリム名作劇場』は24エピソード、『新・グリム名作劇場』は23エピソードあり、2つ合わせてグリム童話の全41話分を見ることができます。

もちろん200話すべてが見られるわけではありませんが、有名どころの童話はたいてい楽しめます。

このあと紹介しますが、けっこうマイナーな話もラインアップされていておもしろいです。

『青髭』や『長靴をはいた猫』など、初版から削除されたものも見どころですね。

本当は怖いグリム童話とはどのようなものだったのか、映像で見たい方は必見です。

それでは、実際にどんな作品が映像として見られるのか、詳しく紹介していきます！

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『グリム名作劇場』で見られるグリム童話のアニメ一覧

1.  ブレーメンの音楽隊

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM027『ブレーメンの音楽隊』のあらすじ

言わずと知れた名作。

ろば、犬、猫、おんどりの4匹が、音楽隊に入ろうとブレーメンの町を目指す物語。

途中で泥棒の家を発見し、彼らを追い出してごちそうを食べようとたくらむ……。

2. ヘンゼルとグレーテル

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM015『ヘンゼルとグレーテル』のあらすじ

こちらも有名どころ。

森の中に迷い込んだヘンゼルとグレーテルが、お菓子の家を発見。

そこにいるおばあさんは人食いの魔女であり、子どもを食べようとたくらみます。

いかにも「魔女」なおばあさんの映像が見られる一作です。

3. かえると王女

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM001『かえるの王さま、あるいは鉄のハインリヒ』のあらすじ

グリム童話の最初に収録されています。

パッと聞くと思い出せないかもしれませんが、実はディズニー作品『プリンセスと魔法のキス』にも使われていて、けっこう有名です。

かえるになってしまった王子と、王女との恋物語（？）。

前編・後篇の2部構成になっています。

4. 赤ずきん

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM026『赤ずきん』のあらすじ

もちろんご存知、赤ずきん。

可愛い赤ずきんちゃんが、おばあさんに化けたオオカミとバトル（？）します。

実写映画にもなっていますが、ぜひアニメでも原作のイメージを楽しんでみてください。

5. 金のがちょう

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM064『黄金のがちょう』のあらすじ

絵本ではよく見かけるおはなし。

ある家族の息子たちが、「一寸法師」と出会います。

腹をすかせた一寸法師に、次男だけが食べ物を与えます。

原作のほうでは3人の息子になっているが、アニメは2人の設定です。

（そしてもちろん、「一寸法師」は日本アニメならではの名前ですね）

6. 長靴をはいた猫

こちらは初版から削除されたお話。

名前は聞いたことあるという方も多いと思います。

有名作品ですね。

3人兄弟が父親から遺品をもらうとき、三男には猫が贈られます。

しかしその猫が、三男からお金を巻き上げてしまい……。

前編・後篇の2部構成。

7. ゆき白とばら紅

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM161『雪白と薔薇紅』のあらすじ

こちらも絵本などでは有名な作品。

おとぎ話らしいストーリー展開を見せてくれるお話です。

ゆき城とばら紅という名の姉妹のもとに、クマがやってきます。

冬のあいだ、2人はこのクマと一緒に過ごすようになりますが……。

8. 白雪姫

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM053『白雪姫』のあらすじ

これはもう説明の必要はないですね。

「鏡よ鏡」の王妃が、白雪姫を狙う話です。

ディズニーアニメが有名ですが、より原作に近い白雪姫を楽しみたい方は名作劇場がおすすめ。

有名どころだからか、その１～その４までの４部構成となっています。

アニメの白雪姫をじっくり味わうことができますよ。

9. 6人のごうけつ

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM071『六人男、世界を股にかける』のあらすじ

これは少しマイナーはお話。

原作は『六人男、世界を股にかける』『六人の男、世界を行く』などとも訳されています。

命がけで戦った兵士は、ほうびをもらえないことに腹を立てて、旅に出ます。

そこで、いろいろな技を持った男たちと出会うことになり……。

10. 命の水

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM097『命の水』のあらすじ

こちらもあまり知られていない話かもしれません。

もう長く生きられない王さまが、命の水で難病を治そうとするお話。

そこには、2人の王子による後継ぎ争いもからんできます……。

11. 青ひげ

■青ひげについてはこちら
⇒グリム童話から削除された『青髭』がやばい

初版から削除された「怖い」お話。

このサイトでも注目度の高い、サスペンスな話である。

一見、やさしそうな青ひげの王様が、実はヤバい秘密を抱えていて……。

12. ヨリンデとヨリンゲル

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM069『ヨリンデとヨリンゲル』のあらすじ

絵本で見かけるお話。

恋人であるヨリンデとヨリンゲルが、魔女によって術をかけられてしまいます。

強い魔女のイメージを楽しめる一作です。

13. 野ばら姫

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM050『いばら姫』のあらすじ

タイトルを見ると一瞬わかりませんが、「いばら姫」です。

こちらもディズニーの『眠れる森の美女』と比較ができて、おもしろいですね。

原作を見てみたい方はぜひ。

14. ズルタンじいさん

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM048『ズルタンじいさん』のあらすじ

動物が主人公のお話。

ズルタンじいさんは「犬」です。

ヨボヨボになって、飼い主から役立たずと言われたズルタンは、家を出ていくことに……。

15. つぐみのひげの王さま

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM052『つぐみの髭の王さま』のあらすじ

わがままなお姫さまのお話。

高い理想を抱えて結婚相手を選んでいたら、王様が勝手に相手を決めてしまった話です。

お姫様がどうなっていくかにご注目！

16. 悪魔と大魔王

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM125『悪魔とそのおばあさん』のあらすじ

原作は『悪魔とそのおばあさん』になっています。

デブ・チビ・ノッポの3人が軍隊から脱出しますが、そこに悪魔が現れて、地獄へ連れていかれてしまいます。

原作と若干ちがう部分もありますが、なぞを出すところはおもしろいですね。

17. 踊りぬいてボロボロになる靴

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM133『踊ってすりきれた靴』のあらすじ

3人の美しい姫が登場します。

原作では12人ですが、アニメでは3人。

3人の娘が、夜中に踊りまくっている話です。

今でいう「クラブの夜遊び」的なものでしょうか……。

18. シンデレラ

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM021『灰かぶり（シンデレラ）』のあらすじ

最後を締めくくるのは、ご存知『シンデレラ』です。

こちらもディズニーとはまた違ったイメージのシンデレラが見られて、おもしろい！

有名どころで、前編・後編の2部構成。

見ごたえバッチリです。

以上が、最初のグリム名作劇場で見られる物語です。

基本的にはメジャーなものが多く、前編・後編に分けられるなど、長くしっかり作っているものも多いです。

続いて、続編の『新・グリム名作劇場』のほうも見てみましょう。

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『新・グリム名作劇場』で見られるグリム童話のアニメ一覧

19. 水晶の玉

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM197『水晶玉』のあらすじ

新・グリム名作劇場はいきなりマイナーなものから始まります。

こちらは魔女が登場するお話。

ある家の息子たちが、クジラやワシに姿を変えられてしまいます。

20. おくさま狐のご婚礼

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM038『奥様きつねの結婚』のあらすじ

9本のしっぽを持ったキツネの話。

キツネを擬人化した、キツネの物語です。

キツネの結婚とはどういうものか、楽しんでご覧ください。

21. 夏の庭と冬の庭の話

『青髭』、『長靴をはいた猫』と同様、初版から削除された作品。

KHM088『鳴いて跳ねるひばり』の注釈に入ることで、生き残っているお話です。

バラと怪物のくだりなど、『美女と野獣』とも似ている部分があります。

22. キャベツろば

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM122『キャベツろば』のあらすじ

不思議な老人から、なんでも願いの叶う「マント」を授けられる話。

タイトルからしてシュールですが、マントというアイテムがなかなかにファンタジー要素を盛り上げてくれます。

23. ラプンツェル

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM012『ラプンツェル』のあらすじ

ここへ来て有名どころが復活。

グリム童話でもディズニーでも人気の高いラプンツェル。

より原作に近いラプンツェルが見られます。

24. 森のなかのばあさん

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM123『森のなかのばあさん』のあらすじ

いきなり盗賊に襲われてしまう話ですが、それがメインではありません。

生き残った女の子がそのあとで森に入って、ばあさんと出逢います。

そこからの娘とばあさんとのやり取りに注目。

25. どまんじゅう

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM195『土まんじゅう』のあらすじ

「土（ど）」まんじゅうです。

コミカルなまんじゅうの話かと思いきや、悪魔が登場してきます。

ちなみに土まんじゅうとは、土がかぶせられ丘のように盛り上がっている墓（塚）のこと。

26. 狼と狐

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM073『狼と狐』のあらすじ

『おくさま狐のご婚礼』につづいて、またキツネの話。

キツネと、オオカミが出てくる動物物語です。

強いと威張っているオオカミが、キツネを子分にして……。

27. ホレのおばさん

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM024『ホレのおばさん』のあらすじ

こちらはそこそこ有名かもしれません。

いつも働かせている女の子が、異世界に行ってホレのおばさんと出逢う話。

けっこうファンタジーです。

28. 六羽の白鳥

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM049『六羽の白鳥』のあらすじ

王さまが魔女の娘と結婚をする話。

魔女の娘の呪いのせいで、息子たちが白鳥に変えられてしまいます。

魔女の呪いがお好きな方はご注目！

29. 千びき皮

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM065『千匹皮』のあらすじ

結婚をせまられた姫が、「千びき皮」を身にまとって、城から抜け出します。

逃げた先では、台所の下働きというみじめな生活が待っていて……。

30. 姉と弟

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM011『兄と妹』のあらすじ

グリム童話では「兄と妹」となっていて、関係が逆転しています。

どちらにせよ、男の子のほうが呪いのかかった水を飲み、シカに変身してしまいます。

31. 名人四人兄弟

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM129『腕利き四人兄弟』のあらすじ

4人の兄弟が修行の旅に出ます。

修行に出た4人が、手に職をつけて帰ってきます。

それぞれ盗み、天文のぞき、鉄砲撃ち、裁縫仕立屋の技を身につけていますが……。

32. ガラス瓶の中の化け物

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM099『ガラス瓶の中の化け物』のあらすじ

グリム童話の中では意外と多くない、「お化け」が出てくる話。

学校を休学してお化けに出逢うという、夏休みアニメのようなファンタジーです。

瓶の中に入ったお化けが、ある意味かわいらしいです。

33. 鉄のストーブ

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM127『鉄のストーブ』のあらすじ

道に迷った王女が、鉄のストーブに話しかけられます。

映像で見ると、なかなかシュールな感じが出ていておもしろい！

こういう「モノ」がしゃべるような童話は、ぜひアニメで見てみてください。

34. 熊の皮をきた男

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM101『熊の皮をきた男』のあらすじ

熊の皮とタイトルにあるが、熊が出てくるわけではなく、悪魔に出会って取引を持ちかけられる話。

戦争で働いていた兵隊が行き場を失うという、『6人のごうけつ』と少しかぶるようにも思えます。

35. 兎とはりねずみ

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM187『兎とはりねずみ』のあらすじ

こちらは実際に動物が出てくる話。

野菜畑をめぐってハリネズミとウサギが競争するという、おもしろい設定です。

36. 鉄のハンス

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM136『鉄のハンス』のあらすじ

牢屋に入っている勇者ハンスを逃がす王子。

その後、ハンスに忠告をもらいながら、自分の人生を歩んでいきます。

王子の成長物語です。

ハンスの行方にも注目！

37. 勇敢なチビの仕立て屋

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM020『勇ましいちびの仕立て屋』のあらすじ

一発で7匹のハエを殺したことがきっかけで、自分はすごいと自画自賛する仕立て屋が主人公。

自信のついたチビの仕立て屋は、世界を見ようと旅に出ていきます……。

38. みそさざいと熊

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM102『みそさざいと熊』のあらすじ

動物の話がまた登場。

みそさざいと熊の決闘？戦争？を描いたおもしろい話。

ちなみに、みそさざいとは、スズメに似たものすごく可愛らしい鳥です。

39. 妖精の名前

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM055『ルンペルシュティルツヒェン』のあらすじ

原作では『ルンペルシュティルツヒェン』。

グリム童話好きなら知名度が高い、いやらしい妖精（こびと？）の話です。

実写映画でキャラクターの一人として登場することもあります。

アニメでもぜひその姿をチェックしてみてください。

40. 池に住む水の魔女

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM181『池にすむ水の妖精』のあらすじ

魔女と言っていますが、実際には「水の精」といった感じ。

いわゆるニンフというやつで、雰囲気的には「金のオノ、銀のオノ」の話にも似ているかも？

粉ひきの男が、妖精とある約束をするのですが……。

41. 死神の名づけ親

■グリム童話原作のあらすじはこちら
⇒KHM044『死神の名付け親』のあらすじ

大トリをかざるのは、「死神」の話。

グリム童話の「怖い」雰囲気にふさわしい締めです。

貧しい父親が、自分の命と引き換えに、死神に息子の名づけ親になってもらいます。

その息子が成長したあとも、死神は手助けをしていきますが……。

『新・グリム名作劇場』のほうは、動物の話なども多く、マイナーなものが多くなっています。

グリム童話の文章ではなかなかイメージしづらいものなども見られて、興味深いラインナップです！

まとめ

グリム童話は、今なお語り継がれている世界でも大人気の童話集。

それをアニメで見られるのが、『グリム名作劇場』です。

童話を読むなんてめんどくさい！という人は、まずはアニメから試してみてはいかがでしょうか。

メジャーどころしかアニメ化されていないかと思いきや、けっこうな数の物語が見られて、マイナーなものもしっかりそろっています。

一覧を見てみると、「あれ、聞いたことないぞ！？」という話もちらほらとあったかもしれません。

あなたが思っているよりも、グリム童話の世界は恐ろしく、奥深いものかも！？

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