グリム童話『土まんじゅう』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
目次
『土まんじゅう』のあらすじ
金持ちの農夫は貧しい農夫に穀物を与える代わり、自分の亡き後に墓の番を頼む。
約束を守り、貧しい農夫は通りかかった兵隊と協力して墓の番をする。
すると、そこへ悪魔が現れるが、提案を逆手にとって金貨を奪う。
悪魔は逃げ去り、農夫の魂は救われ、得た金を貧しい人々に分け与えることにして……。
『土まんじゅう』の教訓・感想など一言コメント
人間と悪魔がやり取りをする、笑い話。
貧乏な農夫と、お払い箱になった兵隊が、金持ちの農夫の墓を守るという設定です。
金持ちの農夫も、自分の心に語りかけて改心するなど、なかなか個性的なメンツでできたストーリーになっています。
残った金で一緒に暮らすことになる農夫と兵隊のオチは、ちょっと心が温まりますね。
教訓としては、悔い改めることの大切さと、約束を守ることの大切さが読み取れそうです。
金持ちの農夫は生前に改心し、貧しい農夫は誠実に約束を守りました。
これによって、安らかなエンディングを迎えることができていますね。
ちなみに、タイトルの「土まんじゅう」(どまんじゅう)とは、土をまんじゅうみたいに盛り上げて作る墓のことです。
食べる「まんじゅう」ではありません。
『土まんじゅう』の基本データ
収録ナンバー
KHM195
原作タイトル(ドイツ語)
Der Grabhügel
英語タイトル
The Grave Mound
日本語の別タイトル
- 「墓の丘」
など
収録版
6版から7版まで
『土まんじゅう』の関連コンテンツ
映画・TV
- 本記事はグリム童話集第7版『土まんじゅう』をもとにした要約です。
参考資料
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
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