グリム童話『トゥルーデおばさん』はどこが怖いのかを解説

グリム童話のKHM043『トゥルーデおばさん』は、とっても短いお話です。

短いながら、地味に怖いお話ともいえます。

どんな意味で怖いのか、解説します!

目次

犠牲になってしまう好奇心旺盛な女の子

グリム童話では、容赦なく子どもの命がうばわれてしまうことが珍しくありません。

『トゥルーデおばさん』も、そんな残酷なグリム童話の典型です。

お話の中の女の子は、トゥルーデおばさんの噂をきいて、家まで訪ねていきます。

両親が反対しても、どうしても興味をおさえきれなかったのでしょう。

「怖い」と聞くと余計に見たくなってしまう……子どもならよくある話です。

が、残念ながらこの好奇心旺盛の子どもは、あっけなくトゥルーデおばさんに「丸太」に変えられてしまいます。

そして、火にくべられて燃えてしまうという結末。

「両親の言うことを聞かずに勝手な行動をするとひどいことになる」という教訓を伝えたいのかもしれません。

でも、容赦なく燃やされてしまうというのは、あまりにも残酷すぎる気がしますね……。

女の子が見た不気味な人々

女の子はおばさんのところにたどりつく頃には、ぶるぶる震えて青ざめています。

そして、おばさんとこのようなやりとりをします。

「わたしはあなたのところの階段で黒い男の人を見たの」

「それは炭焼き職人だったんだよ」

「それから緑の男の人を見たわ」

「それは猟師だったんだよ」

「血のように赤い男の人を見たわ」

「それは肉屋だったんだよ」

おばさんの家が怖いのはもちろんですが、それ以前に女の子が出会ったという人々もかなり怖い雰囲気ですよね。

  • 黒い男の人
  • 緑の男の人
  • 血のように赤い男の人

……響きがかなりホラーです。

それぞれ、炭焼き職人、猟師、肉屋ということですが、みんな「凶器」になる道具を扱うところが共通点といえます。

  • 炭焼き職人はペンチと火
  • 猟師は弓や銃
  • 肉屋はナイフ

という感じです。

これだけそろえば、おばさんのところに着く前に、すでにだいたいの子どもは震え上がってしまいますね。

怖い魔女のトゥルーデおばさん

トゥルーデおばさんの正体は「魔女」です。

女の子の両親は、トゥルーデおばさんを「神をもおそれないことをやっている」と言っているところからも想像がつくかもしれません。

女の子は最後に「頭に火の燃えている悪魔」を見たというと、おばあさんはこのように言います。

「おまえが見たのはおめかしをした魔女だったのさ。わたしはもう長いことおまえを待っていて、おまえがほしかったのさ。わたしのためにあかあかと燃えておくれよ」

おそらく、おめかしをした魔女というのは自分のことでしょう。

きっと、ほかに訪ねてきた者たちもみんなこのように丸太に変えて燃やしてしまっていたのでしょうね。

そして、その明るく燃える火で暖を取るのです。

とても残酷で恐ろしい魔女の姿ですね。

まとめ

『トゥルーデおばさん』は、訪ねてきた女の子を丸太に変えて燃やしてしまうという、残酷で怖い魔女のお話でした。

好奇心旺盛な子どもが犠牲になったり、おばさんの家では不気味な男の人たちの姿が登場したりなど、非常にダークな雰囲気です。

かなり短い話ではありますが、「怖いグリム童話」の典型といえるお話ですね。

すぐに読めてしまうので、ダークなグリム童話の雰囲気を味わう手始めにぜひ読んでみてください!

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