KHM123 『森のなかのばあさん』のあらすじ

森のなかのばあさん(原題:Die Alte im Wald)
グリム童話、『森のなかのばあさん』のあらすじです。
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むかし、女中が主人一家のお供をして森の中を通っているときに強盗がおそいかかり、女中以外はみんな殺されてしまう。
ひとり残されたかわいそうな女中は森を出る道もわからず、やがて道を探すのもやめて神さまにおまかせすることにし、そのままじっとしていた。
そこに白い鳩が飛んできて、金の鍵を女中に渡し、近くにある木についた錠前を開ければ食べるものがたくさん見つかるという。
女中は鍵で錠前を開けると、そこにパンとミルクが見つかり、それを食べると今度は眠くなる。
すると白い鳩がべつの鍵を持ってあらわれ、それで別の木の錠前を開けるとやわらかなベッドがあったので女中はそこで寝ることができた。
次の日、鳩はとても美しい服の入った木のある鍵を女中に与え、このように女中はしばらくすてきな暮らしをすることができた。
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ある日、白い鳩は女中に、あるおばあさんの家に入って声をかけられても返事をせずに、指輪がたくさんある部屋から無地の指輪を取ってきてほしいとたのむ。
女中はいわれた通り、おばあさんの家に行ってひとことも口をきかず、指輪のたくさんある部屋へ入るが、無地の指輪がなかなか見つからなかった。
するとおばあさんがこっそりとその部屋にあった鳥かごを持っていくのが見えたので、女中はすばやく鳥かごをひったくると、中で1羽の鳥が無地の指輪をくわえていた。
女中はその指輪を取ってすぐにおばあさんの家から走って逃げだし、白い鳩を探すが見つからなかった。
そこであたりの木によりかかると、その木がだんだんやわらかくなり、木の枝が女中にからみついて腕になる。
気づけば木は美しい男の人に変わっていて女中にキスをし、自分は悪い魔女から木に変えられていて、数時間は白い鳩になることができたが、女中が指輪を取ってきてくれたことで魔法が解けたことを話す。
その男の人は王さまの息子であり、2人は王さまの国へ戻って結婚し、幸せに暮らした。