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KHM088 『鳴いて跳ねるひばり』のあらすじ

鳴いて跳ねるひばり(原題:Das singende springende Löweneckerchen)

 

グリム童話、『鳴いて跳ねるひばり』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

むかし、ある男が旅立つ前に3人の娘におみやげは何がいいかとたずねると、1番上の娘は真珠、2番めの娘はダイヤモンド、そして末の娘は鳴いて跳ねるひばりがほしいといった。

男は、いちばんかわいがっている末の娘がたのんだ鳴いて跳ねるひばりだけが見つからずにいた。

帰りに森に入るとすばらしい城があり、そばの木の上にひばりが1羽鳴きながら跳ねていた。

男はそれを召使いに取らせようとすると、1頭のライオンが飛びだしてきて、自分のひばりを取ろうとするやつは食ってしまうぞ、という。

男はつぐないをするといって命ごいすると、男が家に帰ったときに最初に出あったものをよこせば、命を助けこのひばりをやる、とライオンはいった。

 

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男は、家でいちばん最初に出あうのは末の娘かもしれないと恐れたが、召使いに言いなだめられてその条件を受けいれ、ひばりを連れて帰る。

すると、やはり最初に出迎えてくれたのは末の娘だったので、男は泣きながら起こったことを末の娘に全て話す。

末の娘は、約束はしっかり守らなくてはならない、といい、父親をなぐさめて家を出て森の中へ行った。

そのライオンは実は魔法にかかった王さまの息子で、昼のあいだはライオンで夜になると人間の姿に戻るのだった。

娘は親切に迎えられて、夜にはライオンは美しい男の姿になり、2人は結婚式を挙げて、楽しく暮らした。

 

 

あるとき上の姉が結婚式を挙げるというのでライオンの王子は娘を1日家に帰らせてあげ、娘はもうライオンに食べられたのだと思っていた家族はたいそう喜んだ。

しばらくして2番めの姉の結婚式の日が来て、娘はライオンに一緒に来るようたのむが、ライオンは、光が少しでも当たれば鳩に変わって7年飛びまわらなければならない、と話す。

娘はライオンを光からしっかり守るよう約束し、結婚式のあいだは光を通さなくした広間にかくまったが、部屋のとびらが生木でできていてひとすじの光が当たってしまい、王子は白い鳩に変わってしまう。

そして探しにきた娘に、おまえが7歩進むごとに赤い血をひとしずくと白い羽根を1枚落とすのでそれをたどってくれば自分を救いだせる、といい飛びたっていった。

娘は言われたとおりに血と羽根のあとを追い、休みもせずに進むうちに7年の時が流れた。

 

 

あるとき血も羽根も落ちてこなくなったので、娘はお日さまのところへのぼっていき、白い鳩のゆくえをたずねたが、お日さまは白い鳩は見ておらず、そこで娘に小箱をひとつあたえ、困ったときに開けるように、といった。

娘はお月さまのところへ行き、同じように白い鳩のゆくえをたずねても、やはり月は知らず、かわりに卵をひとつあたえ、困ったときに割るように、という。

娘はつぎに、北風に白い鳩のゆくえをたずねると、仲間の南風が、白い鳩は紅海にいて、7年の魔法が解けてライオンの姿になって竜と戦っているが、その竜は魔法にかかった王さまの娘だ、と教えてくれた。

そして北風は、紅海に生えている11本めの葦をとって竜を打てばライオンは勝つことができて竜もいっしょに人間の姿に戻れること、そして紅海の岸にいるグライフ鳥に乗れば家に運んでくれるということを娘に教えた。

北風はくるみを娘にあたえ、グライフ鳥は途中で休まなければならないので海のまんなかでくるみを落とせば大きな木が生えてそこで休ませてあげられる、と伝えた。

娘は紅海へ行って、北風のいった通りにするとやがてライオンと竜は人間の姿にもどるが、とたんに竜だった王さまの娘が王子をかかえてグライフ鳥に乗って飛んでいってしまう。

 

 

取り残された娘は悲しんだが、王子を探しに行くことに決めて長い道を歩いていくと、やがて城にたどり着き、そこで王さまの娘と王子の結婚式があることを知った。

娘は神さまを信じてお日さまの小箱を開けると、きらきらかがやく服が入っていたので、娘はそれを身につけ城にあがる。

花嫁は娘の服を気にいって花嫁衣装にしようと思い、売ってくれないかとたのむと、娘は花婿が寝ている部屋にひと晩寝かせてほしい、という願いと引きかえならいいという。

花嫁はどうしても服がほしくてそれを承知し、花婿には眠り薬を飲ませることにした。

娘が王子の部屋へ来ると、王子はぐっすり眠ってしまっていて、娘は王子に自分のことは忘れてしまったのか、と話しかけても通じていないようだった。

 

 

娘は次の日、服を花嫁に取られ、悲しくなって庭で泣いていたが、お月さまの卵のことを思いだし、それを割ってみると中からめんどりと金のひよこが12羽出てきた。

ひよこたちの様子がすばらしく、窓からそれを見た花嫁はふたたび娘にそれを売ってほしいというので、娘は昨日と同じ条件を出した。

花嫁はそれを受けいれ、また王子に眠り薬を飲ませる予定だったが、王子は自分が無理やり眠らされていたことと、ある娘が自分の部屋で休んでいたことを召使いから聞き、眠り薬を捨てさせた。

そして娘が王子の部屋で自分の身の上を話したので、王子は何もかも思いだし、自分は王さまの娘の魔法ですべてを忘れさせられていたのだとさとり、2人は夜のうちにこっそり城を抜けだした。

そしてグライフ鳥に乗って、北風のいった通りにくるみを投げグライフ鳥を休ませたあと、2人は家まで運んでもらう。

家では子どもが大きく美しくなって待っており、みんなは死ぬまで楽しく暮らした。