グリム童話『二人兄弟』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
目次
『二人兄弟』のあらすじ
貧しい弟と裕福な兄の間で起こる物語。
弟の子どもたちが金の鳥の力を得たことで追い出され、猟師に助けられる。
その後、竜退治で姫を救うが、横取りされる。
動物たちの助けで真実を証明し王となった弟は、兄の助けで再び命を救われ、互いに絆を取り戻していく……。
『二人兄弟』の教訓・感想など一言コメント
『二人兄弟』は展開がめまぐるしい壮大な物語です。
とにかく長いです。
弟と兄、善良さと狡猾さ、そして助け合いのテーマが随所に描かれていますね。
弟が動物たちと共に竜を倒す場面や、兄が弟を助ける場面は迫力があり、読者を引き込みます!
ただ、魔女との対決や、弟が兄に嫉妬してしまう部分は教訓的です。
「信頼関係は簡単に壊れ、修復が難しい」ということを示しています。
おばあさんを安易に信頼したせいで石にされてしまうシーンには、初対面の人には警戒心を持つべき……という教訓もありそうです。
しかし、後の兄弟の和解や協力の描写が、物語を温かく締めくくりますね。
話が二転三転する長編小説のようですが、最後には希望と愛が勝つストーリーとして楽しめます!
『二人兄弟』の基本データ
収録ナンバー
KHM060
原作タイトル(ドイツ語)
Die zwei Brüder
英語タイトル
The Two Brothers
日本語の別タイトル
- 「2人の兄弟」
など
収録版
2版から7版まで
『二人兄弟』の関連コンテンツ
特集
- 本記事はグリム童話集第7版『二人兄弟』をもとにした要約です。
参考資料
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
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