グリム童話『水晶玉』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
目次
『水晶玉』のあらすじ
女の魔法使いは3人の息子が自分の力をうばうのでないかとおそれ、長男をワシに変えて次男をクジラに変える。
三男は猛獣に変えられるのをおそれて家を逃げ出し、魔法を解く水晶玉を求めて旅に出る。
途中、助けを求める姫のため、野牛を倒し、兄たちの協力で火の鳥から卵を手に入れる。
卵の中の水晶玉で母の魔法を破り、姫と兄たちは元の姿に戻り……。
『水晶玉』 の教訓・感想など一言コメント
息子が強くなるのを恐れて、魔法をかけて姿を変えてしまう魔法使いの母親。
三男はそれを察して逃げだし、別のところで魔法にかかった姫を救います。
姿を変えられた長男も次男も登場して、きれいなハッピーエンドとなります。
ディズニー映画になってもおかしくなさそうな、スケールの大きな物語です。
今回は、水晶玉が魔法を解き放つアイテムになっています。
やはり占いなんかでも使うだけあって、水晶玉は神秘的なものなのでしょう。
強く人を救いたい気持ちがあるときには、何かしらのアイテムは必須ですね。
そして、家族の絆が大切ということが、教訓として読み取れそうです。
三男は自ら試練に挑み、兄たちもそれぞれの形で協力しました。
強い意志とチームワークがあれば、大きな障害も乗り越えられることを教えてくれます。
壮大で心温まる物語です!
『水晶玉』 の基本データ
収録ナンバー
KHM197
原作タイトル(ドイツ語)
Die Kristallkugel
英語タイトル
The Crystal Ball
日本語の別タイトル
- 「水晶の玉」
など
収録版
6版から7版まで
『水晶玉』 の関連コンテンツ
映画・TV
- 本記事はグリム童話集第7版『水晶玉』をもとにした要約です。
参考資料
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
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