KHM181 『池にすむ水の妖精』のあらすじ

池にすむ水の妖精(原題:Die Nixe im Teich)

 

グリム童話、『池にすむ水の妖精』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

むかし、豊かな粉屋の夫婦がいたが、だんだん貧しくなってついに自分たちの水車小屋しか財産がなくなってしまう。

粉屋は夜も不安で眠れず、あるとき外の池のそばを歩いていると髪が長く美しい水の精に出あう。

水の精は粉屋の悩みを聞き、ふたたび粉屋を豊かにしてやるかわりに、今このとき家で生まれたものをさしだすようにという。

粉屋は条件を気にせず、憂いがなくなることをよろこんで水の精と約束をする。

しかし粉屋が帰ると、家では妻が男の子を産んだところであった。

粉屋はふたたび金もちになっていったが、取り返しのつかない約束をしてしまったことを後悔し、息子に水の精のおそろしさを話して水のそばに近づけないようにしていた。

 

 

男の子は成長して猟師になり、やがて村の領主にやとわれて、村の美しい娘と結婚する。

あるとき、漁師は野原でノロジカを撃ちとめ、血でよごれた手を洗うために思わず池に触れると、水の精があらわれて猟師を水の中にひきずりこんでしまう。

夜おそくなっても猟師がもどらないので妻は心配になり、ふだんから水の精をおそれていたことを思って何が起きたのかを察する。

妻は池のほうに急いだが、漁師のカバンが落ちているのをみてなげき悲しむ。

必死で名前を呼んでも何も起こらず、妻は泣きながらそこで眠りに落ちると、あるおばあさんのところへ行く夢をみる。

妻は目を覚まして夢でみた通りの道をたどり、おばあさんのもとへいってなにが起きたのかを話す。

するとおばあさんは妻に金のクシを渡して、夜になったら池のそばで髪をとかしたあとにクシを岸辺に置くようにという。

妻はいわれた通りにしてクシを岸辺に置くと、とつぜん池から波がたって水面が割れ、中から猟師の頭だけがあがってきて悲しい顔で妻を見つめていた。

しかし猟師の頭はふたたび波でかくされてしまい、妻はがっかりする。

 

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妻はふたたび夢の中でおばあさんをみたので、起きてすぐにおばあさんのもとへ行くと、今度は金の笛をあたえられる。

妻は夜になるとその笛を池のふもとで吹き、そのまま笛を岸辺に置くとまた水面が割れて今度は猟師の頭とからだ半分だけあらわれる。

猟師は妻の方に手をのばすが、ふたたび波にさらわれてしまう。

妻は夢でふたたび呼ばれておばあさんのもとへ行き、金のつむぎ車をあたえられる。

妻はそれで糸をつむいで岸辺に置くと、猟師のすがたがすべてあらわれ、妻の手をとって2人は逃げだす。

池の水がどこまでも2人を追ったが、助けを求めようとした瞬間2人はカエルに変わり、無事に命を救われる。

しかし2人ははなればなれに流されてしまい、ふたたび別の場所で人間にもどる。

 

 

2人はそれぞれ悲しみにくれながら、遠くはなれた場所でヒツジの番をしていた。

あるとき、ぐうぜん2人は同じ方向へヒツジを追って出あうが、お互いにだれだかわからなかった。

2人は孤独でなくなったのが嬉しくなり、毎日いっしょにヒツジの番をするようになる。

ある晩、男が笛をとりだして音楽を奏でると、女は夫を思いだしてとつぜん泣きはじめる。

そこで月明かりに照らされたお互いの姿をみてすべてを思いだし、2人は抱きあってキスをした。

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