グリム童話『森の中の三人のこびと』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
目次
『森の中の三人のこびと』のあらすじ
夫を亡くした女と妻を亡くした男が再婚するが、女は自分の娘ばかりをひいきし、男の娘には冷たく当たる。
冬の日、まま母にイチゴを採りに行くよう言われた男の娘は、森で三人のこびとに出会い、親切にしたお礼として不思議な祝福を受ける。
一方、まま母の娘は傲慢な態度を取り、こびとたちから罰を与えられてしまう。
その後、男の娘は王さまと出会い、美しさと心の清らかさが認められ、お妃となる。
しかし、まま母は娘と共にお妃を川へ投げ込み、自分の娘を代わりに仕立て上げる。
ところが、亡くなったお妃はアヒルの姿で戻り、真相を明らかにする……。
『森の中の三人のこびと』の教訓・感想など一言コメント
こびとが登場するから可愛らしい話かと思いきや、かなりの波乱展開(笑)
再婚した途端に「まま母 vs 良い娘」というおなじみの構図が完成し、そこに魔法や王さままで絡んでくるサスペンス要素満載の童話です。
「人に親切にすれば必ず良いことが返ってくる」という王道の教訓がしっかり描かれています。
その一方で、まま母の末路を見ると、「悪事を働けばそれなりの報いがある」というメッセージも強烈ですね。
再婚を考えている方は、お互いの素顔や子ども同士の相性チェックは大切です!(笑)
『森の中の三人のこびと』の基本データ
収録ナンバー
KHM013
原作タイトル(ドイツ語)
Die drei Männlein im Walde
英語タイトル
The Three Little Men in the Woods
日本語の別タイトル
- 「森の中の三人の小人」
など
収録版
初版から7版までずっとだが、2版から類話と混ざって話が少し変わっている
- 本記事はグリム童話集第7版『森の中の三人のこびと』をもとにした要約です。
参考資料
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
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