『うまい商売』のあらすじなど (KHM007)

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うまい商売

グリム童話『うまい商売』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。

一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。

目次

『うまい商売』のあらすじ

あるお百姓が、牛を売って得たお金をカエルの池に投げ込む。

カエルの鳴き声が、自分の持つお金の数と合わないことに腹を立てたからだ。

その後、お百姓は牡牛を買い、その肉を売るつもりだったが、犬にすべてあげてしまう。

お金が得られなかったことに納得できず、王さまのもとへ訴えに行く。

王さまはその話を面白がり、お百姓に褒美として500を与えると告げるが、それが殴られる回数だったことが判明。

兵隊や商人がその罰を受けることになり、困惑する中でお百姓だけが得をする。

そこへユダヤ人が現れて……。

『うまい商売』の教訓・感想など一言コメント

タイトルから商人が主人公かと思いきや、実際にはちょっと抜けたお百姓さんが主役の物語です。

カエルや犬の鳴き声を勝手に自分へのメッセージだと思い込むお百姓の姿には、コミカルな魅力があります。

ドイツ語では言葉遊びの面白さがさらに伝わるのでしょうが、日本語訳でも十分にそのユーモアが感じられますね。

カエルや犬の鳴き声だけでなく、王様から与えられた「500」という数字も、殴られる回数だとは気づかないお百姓。

それでも結果的に、自分の利益に変えてしまうあたりには驚かされます。

お百姓の商売のうまさは、ある意味で「考えすぎないこと」の強みを象徴しているのかもしれません。

この話は、「深く考えず、直感で動くことで道が開ける」という教訓を教えてくれるように感じます。

また、周りに流されがちな人でも、最後には状況をうまく利用することができるという、希望のメッセージも込められているのではないでしょうか。

深刻になりすぎず、軽やかに生きることの大切さを思い出させてくれる話ですね!

『うまい商売』の基本データ

収録ナンバー

KHM007

原作タイトル(ドイツ語)

Der gute Handel

英語タイトル

The Good Bargain

日本語の別タイトル

  • 「うまい取引」

など

収録版

2版から7版まで

  • 本記事はグリム童話集第7版『うまい商売』をもとにした要約です。
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