『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』のあらすじなど (KHM004)

当ページのリンクには広告が含まれています。
こわがることをおぼえるために旅にでかけた男

グリム童話『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。

一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。

目次

『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』のあらすじ

「ぞっとするとはどういうことか」を知りたいと願う若者が、まずは教会の番人を訪ねる。

しかし、番人が幽霊のふりをして脅かしても、若者は全く動じない。

旅に出た若者は、通りすがりの男に首つり台を紹介されるが、そこで一晩過ごしてもぞっとすることがわからない。

やがて宿屋に泊まり、呪われた城の話を聞き、そこで三晩過ごすことを決意する。

城での三晩は奇妙な出来事の連続だった。

猫や犬の霊と格闘し、謎めいた者たちと九柱戯を楽しみ、最後には大男たちの襲撃を退ける。

若者は呪いを解いたお礼として、お姫様との結婚を許されることになる。

しかし、若者は結婚後も「ぞっとしたい」と言い続けていた……。

『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』の教訓・感想など一言コメント

この物語、怖い話かと思いきや、実は笑える要素もたっぷりです。

恐怖を知りたい一心で突き進む若者に、周りの人々が翻弄される様子がどこかユーモラスに描かれています。

最後の「ぞっとする」という感覚が、恐怖によるものなのか、それともただの寒さだったのか……。

その微妙なオチにクスッとしながらも、深読みしてみると「恐怖を知らない人間こそ最強だ」というテーマが浮かび上がってきます。

恐れ知らずの若者が、どんな困難にも立ち向かう姿には、ある種のたくましさを感じますよね。

怖いものがあるからこそ慎重になれる反面、怖さを知らない大胆さも時には必要なのかもしれません。

恐怖心をどう捉えるか、人それぞれの視点で楽しめる一話です!

『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』の基本データ

収録ナンバー

KHM004

原作タイトル(ドイツ語)

Märchen von einem, der auszog das Fürchten zu lernen

英語タイトル

The Story of the Youth Who Went Forth to Learn What Fear Was

日本語の別タイトル

  • 「怖がることを習いに出かけた男の話」
  • 「こわがることをおぼえるために旅にでた若者」

など

収録版

グリム童話初版には、第1巻4番に『九柱戯(ボーリング)とトランプ遊び』というタイトルで収録されていた

その後、2版から7版まで

『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』 の関連コンテンツ

本当は怖いグリム童話

  • 本記事はグリム童話集第7版『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男』をもとにした要約です。
気に入ったらシェアしてね!
目次