KHM196 『リンクランクじいさん』のあらすじ

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リンクランクじいさん(原題:Oll Rinkrank)

 

グリム童話、『リンクランクじいさん』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。

 

* * * * * * * *

むかし、ある王さまには1人の娘がおり、王さまは娘のためにガラスの山を作らせてそれをころばずにこえた者に娘をやろうときめる。

そこで、ある男が姫を愛しているから妻にほしいと名乗りでる。

そのときに姫もいっしょにガラスの山をのぼって、男が転びそうになったら助けたいという。

2人は走って山のてっぺんまで行くが、そのとき姫が転んでしまい、ガラスの山が口を開いて姫を飲みこんでしまう。

婿と王さまはひどく悲しんでガラスの山をこわして姫を探したが、見つけることはできなかった。

 

 

姫は地下の深いほら穴に落ちると、白く長いひげのはえたおじいさんがやってきて、自分の女中になってくれたら命を助けるといい、姫はそれにしたがう。

朝になるとおじいさんははしごを出して上にのぼって外に出かけ、はしごはのぼりおえるとすぐにひっぱりあげてしまった。

姫はおじいさんの家で家事をすべてしなければならず、おじいさんはもどってくるといつも金と銀をたくさんかかえていた。

 

 

姫は何年もそこで過ごして年をとり、おじいさんは姫のことを「マンスロートおばさん」と呼び、自分のことは「リンクランクじいさん」とよばせる。

あるとき、姫はリンクランクじいさんが出かけているあいだに家事をすませ、戸と窓を全部閉めてから光のさしこむひき窓を1つ開けておく。

おじいさんが帰ってきて戸を開けてくれとたのむが、姫はそれを拒む。

おじいさんは自分の深皿を洗い、ベッドをととのえてくれとたのむが、姫はそれを全部してしまったと答える。

姫がなかなか戸を開けないので、おじいさんはひき窓が1つ開いているのを見つけ、中をのぞこうとするがひげがじゃまで頭を入れることができなかった。

おじいさんははじめにひげを中につっこむが、そのとたんに姫が前もって窓につけておいたひもを引っぱって思いきり閉めてしまう。

おじいさんはひげをはさまれた痛みで悲鳴をあげ、お願いだから窓を開けてくれとたのむ。

 

 

姫は山の上に出られるはしごのありかを教えてくれたら窓を開けるというので、おじいさんはしかたなくはしごの場所を教える。

姫ははしごで外に出てから、取りつけたひもで窓を開けてやった。

王さまのもとへもどった姫は自分がどれだけひどい目にあったか話し、王さまは山をほっておじいさんを見つけて殺させる。

王さまはおじいさんの持っていた金と銀を持ちかえり、姫はまだ生きていた婿と結婚して楽しく暮らした。

 

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