KHM161 『雪白と薔薇紅』のあらすじ

雪白と薔薇紅(原題:Schneeweißchen und Rosenrot)

 

グリム童話、『雪白と薔薇紅』のあらすじです。

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夫を亡くしたある貧しい女の人の家の前にはばらの木が2本生えていて、そこにはそれぞれ白い花と紅い花が咲いていた。

女の人には2人の娘がおり、娘たちはそのばらの花によく似ていたので、ひとりは雪白、もうひとりはばら紅と呼ばれていた。

2人はとても気立てがよく働き者で神さまをうやまっており、いつも仲良しで物もわけあっていた。

2人はよく森でいちごを集めたが、動物たちは親しげに2人のそばにやってきて、夜遅くなると2人はそこで横になり朝まで眠った。

あるとき、2人が森の中で目を覚ますとがけの近くにおり、近くに白いぴかぴかの服を着た天使が2人を見守っていた。

 

 

冬のある晩、だれかが戸をたたいたのでばら紅が出ていくと、そこには熊が立っていた。

娘たちは怖がったが、お母さんは熊を入れてやって娘たちを安心させ、娘たちは熊に慣れると体のほこりをそうじした。

娘たちはやがて熊にいたずらをしたが、熊は「婿さんを殺す気か」といいながら娘たちのやりたいようにさせておき、夜には炉のわきで眠った。

こうして熊は冬のあいだじゅう毎日家に訪れるようになったが、春が近づくと別れを告げる。

雪白が理由をたずねると、熊は悪い小人から自分の宝物を守らなくてはいけないと話す。

雪白は寂しい思いをしながら戸口で見守っていると、熊の皮が戸にひっかかって少しやぶれ、中から金が光るのを見た気がした。

 

 

娘たちは森でたき木をとっていると、木にひげをひっかけて飛びまわっている小人を見つけ、雪白がはさみを取りだして小人のひげを切ってやる。

しかし小人は大事なひげを切ったと怒って、金のつまったふくろを抱えて行ってしまう。

娘たちはそれから小川で魚を釣ろうとすると、例の小人がひげを釣り糸にひっかけてそのままかかった魚に引きずりこまれようとしているのを見る。

ひげは糸にしっかりからまっていたので、娘たちがふたたびひげを切って助けてやるが、小人は怒って真珠のふくろを背負い姿を消した。


あるとき娘たちは買い物をしに町へ出かけ、その途中で荒れ野を通ると、ワシがあの小人をつかんで飛んでいるのを見る。

2人は小人をつかまえワシからはなして助けてやるが、小人は怒って感謝もせず、宝石の入ったふくろを持って岩の下の穴ぐらへ入っていく。

買い物の帰りにふたたび荒れ野を通ると、あの小人がふくろの中の宝石を地面に並べており、娘たちはそれに見とれる。

小人はまさかそれを人に見られるとは思っていなかったので怒りだすと、そこに熊が走ってあらわれる。

 

 

小人は怖がって必死に自分の命ごいをするが、熊は前足で一発食らわせ、小人はそれきり動かなくなる。

娘たちは逃げだしたが、熊がうしろから2人の名前を呼んだので、振りかえるとその熊の皮は脱げて美しい男になる。

冬のあいだ娘たちの家で過ごしていたあの熊は実は王さまの息子であり、小人に魔法をかけられていたが、小人が死んだことで魔法がとけたのだった。

雪白はこの男の人と結婚し、ばら紅はその弟と結婚した。

そして宝物をみんなで分けあい、お母さんは子どもたちのところで幸せに暮らした。

お母さんは引っこすときに2本のばらの木を持っていき、それには毎年のように白と赤のきれいな花が咲いた。

 

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