若く焼きなおされた小男(原題:Das junggeglühte Männlein)
グリム童話、『若く焼きなおされた小男』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
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むかし神さまが地上を歩いていたころ、神さまは聖ペテロを連れてかじ屋に立ちより、親切に泊めてもらった。
するとある年よりの乞食が家に来てほどこしを求める。
聖ペテロはその男をかわいそうに思って神さまに救ってあげるようお願いすると、神さまはかじ屋に石炭で炉に火をくべてもらうようたのむ。
神さまはそれで年よりの男を若返らせるといって、大きく燃えあがった火のなかに男を押しこむ。
年よりの男は赤く燃えあがったが、神さまをほめたたえた。
そして神さまが男を冷やしおけのなかにつっこみ祝福をあたえると、男は20歳くらいに見えるほど若返っていた。
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かじ屋はそれをすべて見届けており、夜の食事にみんなを招待する。
かじ屋の年をとったしゅうとめが若返った男に、火に焼かれてつらくなかったかたずねると、男はこれほど気もちのよかったことはないと答える。
神さまが次の朝、かじ屋の家を出ていくと、かじ屋は自分の見た技で年よりのしゅうとめを若返らせることができるかもしれないと思いつく。
そしてしゅうとめをその気にさせて火のなかにつっこむが、しゅうとめは「人殺し」とさけんでのたうちまわる。
しゅうとめの着物は焼けてしまい、泣きさけぶのをやめないので、かじ屋は自分の技がうまくいっていないと考えてしゅうとめを冷やしおけのなかにつっこむ。
大きなさけび声をきいて家の2階にいたかじ屋のおかみさんと嫁が降りてくると、2人は縮んで顔がしわだらけになり目も見えなくなったしゅうとめの姿をみる。
その2人はおなかに子どもを宿していたが、その様子をみておどろきのあまり、夜に男の子を産みおとす。
その子どもたちは猿にそっくりで、そのまま森のなかにかけこんでいくが、これが猿のはじまりだった。