KHM097 『命の水』のあらすじ

命の水(原題:Das Wasser des Lebens)

 

グリム童話、『命の水』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

むかしある王さまは重い病にかかり苦しんでいた。

王さまの3人の息子が城の庭で父の運命を嘆き悲しんでいると、あるおじいさんがやってきて、命の水を飲めば王さまが元気になるということを教えた。

いちばん上の息子は命の水を見つけるために出かける許しを王さまにもらうが、内心は、もし命の水を取ってこれたら自分は王さまに気に入られ、国をつがせてもらえるだろうと考えていた。

 

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息子は行く途中である小人に出あい、どこへ行くのかたずねられてもいばって相手にせずに行ってしまう。

小人は腹を立てて息子に悪い願をかけたので、息子は途中で山に挟まれて動けなくなってしまった。

しばらくたって兄が戻ってこないので、2番めの息子が命の水を取りに出かける。

2番めの息子もやはり兄と同じたくらみがあり、途中で同じ小人に出あうがやはり高慢な態度で接した。

小人は兄にかけたのと同じ願をかけたので、その息子も兄と同じように山から出られなくなる。

 

 

残された弟は自分が命の水を取りに行くと決め、途中で同じ小人に出あうと、とてもていねいに接して、命の水を取りに行こうとしていることを話す。

小人は弟の態度が気にいり、命の水の取りに行き方を教えた。

それには小人の渡す鉄のむちとパンをふたつ持って魔法のかかった城に行き、むちで戸を3回たたいて開け、なかの2頭のライオンにパンをひとつずつやっておとなしくさせる必要があった。

そして、12時までに中庭からわきでる命の水をくんで戻らないと一生そこに閉じこめられたままになるという。

弟はいわれた通りにして城に入ると、魔法のかかった王子から指輪をぬいて、そばで見つけたなんでもうち負かせる剣と食べてもなくらないパンも持ちさった。

 

 

先の部屋に入ると美しい王さまの娘がいて、王子が魔法を解いたのをよろこび、1年たったら結婚式を挙げる約束をした。

その王女は王子に命の水のわいている場所を教えたが、王子はとても疲れていたので先にあった寝室で眠りこんだ。

しかし11時45分にとび起きて急いで命の水をくみ、ぎりぎりのところで閉まる門をこえたので、かかとが少しもぎとられた。

王子はよろこんで命の水を持って小人がいるところに戻り、兄たち2人がどこにいるかをたずねた。

小人は自分が悪い魔法をかけて兄たちを山に閉じこめたことを話すと、王子はどうしても魔法を解いてほしいとせがんだので、小人はそうするしかなかったが、2人は心がねじけているから気をつけるようにと注意した。

末の王子は兄たちを見つけてよろこび、自分がたどった道のりについて全てを話した。

 

 

3人がとある国へ行きつくと、そこでは飢饉と戦争に悩まされていたが、末の王子が魔法の城で手にいれた剣とパンを使って国を助ける。

そして、もうあと2つの国も同じように助けたあと、海をわたるために船に乗った。

そこで兄たち2人は末の王子の手柄を全部自分たちのものにしてしまおうとくわだて、末の王子が眠っているあいだにさかずきから命の水をかすめ取り、かわりに苦い海の水を入れた。

3人は王さまのもとに戻り、末の王子はかかえていたさかずきをの中身を王さまに飲ませたが、それは苦い海の水だったので王さまの病は悪化してしまう。

そして兄たちは王さまに、弟が毒殺しようとしていたのだとうそをついて、自分たちが命の水を持ってきたことにして王さまに飲ませた。

王さまはすぐに病気から回復し、兄たちは弟に自分たちの計画をばらしたら命はないとおどす。

王さまは末の王子が自分の命をねらっていたと信じこみ、猟師に王子を撃ち殺させることを決めた。

王子が狩りにでると、どこまでも猟師がついてきた上に、その猟師がとてもふさぎこんでいたので、王子は心配して声をかける。

猟師は王さまの命令を正直に話すと、王子は自分を殺さずに服を取り替えてほしいとたのみ、猟師は安心してそれにしたがった。

 

 

しばらくして王さまのもとに、末の王子が救った3つの国からお礼の品が届いた。

王さまは末の王子には罪がなかったのだと考えだし、殺させたことを後悔すると、猟師が王さまに王子はまだ生きているということを告げた。

王さまはひどく安心して、息子は国に帰ってきていいという知らせを国じゅうに送った。

王子が魔法から救った王女は、城の前に金でできた道を作らせ、家来たちにこの道のまん中を通ってくる者だけを中に入れるようにと命じた。

 

 

1年がたつころ、いちばん上の王子は、魔法を解いたのを自分の手柄にして王女と結婚しようとたくらんで城の前にやってきた。

しかし、金でできた道のまん中を通るのはもったいないと考えてわきを通ったので、家来たちが中に入るのを止めた。

そのあとすぐに2番めの王子が城に出かけたが、金の道をみて兄と同じことを考えたので、やはり家来たちに止められる。

1年がすっかり過ぎると、末の王子は愛しく思っている王女のもとに馬を走らせ、いち早くそばに行くために金の道のことなど気にせずまん中を通っていった。

そして城の門は開けられ、王女はうれしそうに王子を出むかえて結婚式が挙げられた。

その後に王女は、王さまからの戻ってくるようにという知らせを王子に伝えた。

王子は父親のもとへ帰り、兄たちにだまされたことを全部話す。

王さまは兄たちを処刑しようとしたが、兄たちは船に乗って逃げうせ、死ぬまで戻らなかった。

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