土の中の小人(原題:Dat Erdmänneken)
グリム童話、『土の中の小人』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
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金持ちの王さまは、自分の城の庭の一本の美しい木が大好きで、その木になるりんごをもいだ者は地面深くに沈んでしまうという呪いをかけていた。
王さまの3人の娘たちは城の庭を毎日散歩していたが、その木のりんごがどうしても食べたかった。
りんごは熟していてとてもおいしそうだったので、末の妹はきっと自分たちは王さまの娘だから呪いはかからないだろうと思い、りんごを取ってしまう。
3人の娘はそれを食べたとたん、地面深くに沈みこんでしまった。
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王さまは娘たちを探しても見つけられなかったので、娘たちを見つけた者には娘の1人と結婚させるというおふれを出した。
国じゅうの多くの若者たちが娘たちを探しに出かけ、ある3人の兄弟の猟師たちも出かけた。
ある大きな城にくるとそこには誰もおらず、ごちそうも用意されていたので、3人はしばらくそこで過ごすことにする。
3人のうちひとりが留守番をすることになり、最初にくじを引いた1番上の兄が残ることになった。
そこに小人があらわれ、パンをひと切れ求めた。
兄がそれをあげると小人はそれを落とし、もう一度兄に拾うよう言いつけて、兄がかがんだとたんに思いきりなぐりつけた。
そして2番目の兄が留守番になったときもまったく同じことになった。
2人の兄は弟のことを「ばかなハンス」とよんで嫌っていたので、自分たちにおきたことを弟には話さなかった。
弟の番になるとまた小人があらわれてパンを求めたが、それを拾わせようとしたときに弟は腹を立ててしたがわず、おまけに小人をなぐりつけた。
すると小人は、王さまの娘たちは地面の下にいて竜の頭のしらみを取らされていること、そして救うには刀と鈴を持って深い井戸の底へかごで降ろしてもらい、竜の頭を切り落とさなければいけないことを教えた。
小人は2人の兄たちが弟に誠意がないことも伝え、いっぽう兄たちは弟だけが娘たちの居場所を知らされたことに腹を立てた。
次の日に3人は井戸から地下に入ることにし、1番上の兄から順にかごを使って地下に入ろうとしたが、兄はすぐに上にあげてほしいという合図の鈴を鳴らした。
2番目の兄もすぐにあきらめたので、末の弟が行くことになり弟は小人に言われた通りにして地下で娘たちがしらみを取っている竜の頭を切り落とした。
弟は娘たちをかごで上に戻してから自分も戻ろうとしたが、兄たちは自分の手柄にするためにかごについている紐を切り、弟は地下に閉じ込められたままになる。
兄たちは3人の娘に自分たちが救ったということにしてほしいと約束させ、城に戻って王さまに手柄を報告する。
地下に閉じ込められていた弟は笛をみつけ、それを吹くとたくさんの小人たちがあらわれて、弟の髪の毛をつかんで井戸の上にあげてくれた。
そして弟は王さまのところへ行くと王さまは弟を娘たちに危害を加えた者だと勘違いして牢屋に入れた。
しかし娘たちが理由はいえないが弟を出してほしいとたのみ、王さまは弟に真実をストーブに話しかけるようにいってそれをこっそり聞いた。
そして王さまは兄たちを処刑し、弟を末の娘と結婚させた。