KHM085 『黄金の子供たち』のあらすじ

黄金の子供たち(原題:Die Goldkinder)

 

グリム童話、『黄金の子供たち』のあらすじです。

 

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むかしあるところに貧しい夫婦がおり、持ちものは小さなあばら屋だけで、魚とりをしてなんとか生きていた。

ある日、男は金でできた魚を網で引っかけて驚いていると、その金の魚が、自分を水に戻してくれればあばら屋をすばらしい宮殿に変える、といった。

そして宮殿の中の戸だなからはおいしいごちそうが好きなだけ出てくる、というので、男は金の魚を水に戻してやることにするが、金の魚は、このことを誰かに話したらすぐにもとどおりになってしまう、と付けくわえた。

 

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男は自分の家に戻ると、あばら屋はとても大きな宮殿に変わっていて、中では奥さんが上等な服を着てよろこんでいた。

そして戸だなからごちそうをお腹いっぱい食べると、奥さんはどうしてこの宮殿に変わったのかを知りたがった。

男は最初何も言わなかったが、奥さんは知りたい気もちが収まらずに問いつめたので、ついに男は金の魚の秘密を話してしまう。

すると、とたんに宮殿はもとのあばら屋に戻ってしまい、男はまた魚を取りにいかねばならなくなった。

 

 

男は金の魚をもう一度つかまえると、金の魚はふたたび男に同じチャンスを与え、今度は絶対に秘密をもらさないようにと言いきかせた。

このように、またあばら屋は宮殿に変わったが、奥さんは秘密を知りたい気もちに駆られて男にうるさく問い詰め、男はかっとなって秘密をもらしてしまった。

すぐに宮殿は消えてなくなり、男は奥さんを責めたが、奥さんは秘密がわからないならお宝もいらない、といった。

男はまた金の魚をつかまえると、金の魚は、自分を6つに切って2つは奥さんに食べさせ、2つは馬にやって、もう2つは地面に埋めれば幸運が開ける、といった。

男は言われた通りにすると、地面からは金のゆりが2本生え、馬は金の子馬を2頭産み、奥さんは金でできた子どもを2人産んだ。

子どもたちは大きくなると、金の馬に乗って世の中へ出ていきたい、と父親に話すと、父親はとても心配した。

2人は、金のゆりを見れば自分たちが無事かわかる、もしみずみずしければ自分たちは元気だし、しおれたら病気、たおれたら死んだということです、と伝えた。

 

 

そして2人は出かけ、ある料理へ行くと人々が金でおおわれた2人を見て笑いながらひやかしはじめたので、1人は恥ずかしくなり父親のもとへ帰ったが、もう1人はさらに旅を続けた。

旅に出た金の子は森へ入ろうとすると、人々が、森には強盗がたくさんいるので狙われてしまう、と忠告したが、金の子は何としてでも通りぬけるといって、熊の皮を自分と馬にかぶせた。

強盗たちは、熊の皮をかぶった金の子と馬を貧乏人だと思ったので、金の子は何事もなく森を通りぬけることができた。

 

 

ある日、金の子は村へ出ると、ひとりのとても美しい娘に出あい、好きになったので結婚を申しこんだ。

娘も金の子が気にいって承知し、2人は結婚式を挙げたが、やがて父親の娘が帰ってきて熊の皮をかぶった花婿を見て腹を立てた。

そして金の子を殺そうとするが、花嫁が必死で止めたので、父親はいったん折れた。

それでも父親は娘の夫のことが気になり、寝ているところを見に行くと、熊の皮をぬいだ金の男が横になっていたので、腹立ちをこらえて本当によかった、と思った。

金の子は、狩りに行ってすばらしい鹿を追いかける夢を見たので、次の日狩りへ出かけるが、花嫁は胸さわぎがして不安になった。

金の子は森に入ると、夢のとおりのすばらしい鹿を見つけ、一日じゅう追いつづけたが、日が暮れると鹿は姿を消し、近くには魔女の住む小さな家があった。

金の子が魔女のおばあさんに、鹿を見ませんでしたか、とたずねると、子犬が家から出てきてはげしくほえかかったので、金の子は、静かにしないと撃ち殺すぞ、とさけぶ。

すると魔女は怒って、金の子を石に変えてしまったので、金の子はそこに転がるしかなくなり、花嫁は戻らない夫を待ち続けていた。

 

 

もうひとりの兄弟は家で金のゆりが1本とつぜん倒れたのを見て、兄弟を救わなければと思い、心配する父親をよそに旅に出た。

そして金の馬に乗り、兄が石になって転がっている森へ行きあたると、魔女が出てきて悪さをしようとした。

そこで、もうひとりの金の子は、自分の兄弟を生き返らせないと撃ち殺すぞ、とおどしたので、魔女はしかたなく石をもとの姿に変えた。

そこで兄弟は2人で喜びあい、やがて1人は花嫁のもとへ、もう1人は父親のもとへ帰っていった。

父親は息子をみて、金のゆりが急に頭をもたげたのを見たから、兄弟を救ったということがわかったよ、と話した。

みんなは楽しく暮らし、死ぬまで幸せに過ごした。

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