KHM061 『水呑百姓』のあらすじ

水呑百姓(原題:Das Bürle)

 

グリム童話、『水呑百姓』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

むかし村には金もちの百姓がたくさん住んでいたが、1人だけ貧しい百姓がいて、子百姓と呼ばれており、お金がないので雌牛すらも持てなかった。

あるとき、子百姓は木でできた雌牛を名づけ親の指物師に作ってもらえば、いつかそれは本物の雌牛に変わるのではないかと思いつく。

そして、まるで草をはんでいるかのような雌牛を木で作ってもらうと、それを村の牛飼いに他の牛と一緒に牧草地へ連れていってもらう。

しかし夕暮れになると牛飼いは、子百姓の牛をそのまま置いて帰ってきてしまい、だれかにぬすまれてしまったので、子百姓は村長のところへ文句をいいにいき、おわびに本物の雌牛を1匹受けとることになる。

 

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本物の雌牛がきて子百姓はよろこぶが、えさをあげることができず、雌牛を殺して肉を塩づけにし、皮を町に売りに行くことにする。

子百姓は行く途中に羽の折れたカラスを見つけたので皮へくるみ、雨が降ってきたので足をとめられ、粉屋のおかみをたずねて泊めてもらう。

おかみは子百姓にパンとチーズをあたえて、わらの上で休ませたが、そのあとで教会の坊主がたずねてくる。

おかみは、亭主が留守だから、といって教会の坊主に豪華なごちそうを出しはじめ、子百姓はそれをかげできいて自分が出された食事との違いにむかっとする。

だが、食べようとしているときに亭主が帰ってきたので、おかみはあわてて、ごちそうを部屋のいたるところに隠し、坊主を戸だなの中に隠した。

亭主はまずおかみにわらで寝ている男のことをきき、おかみが出してきたパンとチーズをいっしょに食べないかと誘った。

そこで亭主は子百姓の持っていたカラスのはいった皮に興味を示したので、子百姓はこれで占いができると亭主にった。

子百姓は皮の上からカラスの頭をおさえて鳴かせ、占い師のふりをして、部屋のいたるところにごちそうが隠されていることを知らせたので、亭主はびっくりする。

そして、続けて予言を頼むが、それをするには300ターラーのお金がかかると子百姓はいい、亭主はそれでもいいといったので、子百姓は、戸だなの中に悪魔がいる、といった。

亭主はおかみに無理やり戸だなを開けさせ、中の坊主は走って逃げたので、亭主は本当に悪魔だったのだと勘違いし、子百姓は手に入れたお金を持って家に帰る。

こうして子百姓はお金をたくさん受けとったので、よい暮らしができるようになった。

 

 

まわりの百姓は子百姓がどうしてぜいたくできるようになったのかを知りたがったので、子百姓は牛の皮をはいで売りにいったらお金をたくさんもらえた、とウソをついた。

百姓たちは自分たちの牛の皮をはいで売りにいったがまったくお金にならないのでだまされたと怒り、村長に言いつけて、子百姓は樽に入れられて川に流される刑をうけることになる。

そして処刑前の死にぎわのミサを行う司祭が、粉屋のところにいた坊主だとわかり、子百姓は助けを求めると、ちょうどそこに羊飼いが羊をひきつれてあらわれる。

子百姓はその羊飼いが前から村長になりたがっていることを知っていたので、「この樽に入ると村長になるというがそんなことはしないぞ」と叫んだ。

 

 

すると羊飼いがやってきて、そんなことで村長になれるなら自分がするといって、自分から樽に入っていった。

子百姓はふたを打ちつけ、坊主は村へいってミサをあげたと伝えたので、百姓たちは樽を川へ転がしていった。

百姓たちは村へもどると、子百姓が羊の群れを追いたてながらもどってきたので、みんなはおどろき、どこから来たのかとたずねる。

子百姓は、川の底で樽から出るときれいな草原があって、羊の群れがいたので連れてきた、とウソをつく。

すると百姓たちはそれを信じて自分たちも羊の群れを手にいれようと、村長をはじめとしてみんな川に飛びこんで死にたえてしまい、子百姓は跡とりとして残り、金持ちになった。

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