『背嚢と帽子と角笛』のあらすじなど (KHM054)

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背嚢と帽子と角笛

グリム童話『背嚢と帽子と角笛』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。

一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。

目次

『背嚢と帽子と角笛』のあらすじ

貧しい3兄弟の末弟が、旅の途中で魔法のテーブルクロス、兵隊の出る背嚢、大砲を生み出す帽子、そして全てを崩壊させる角笛を手に入れる。

その男は強大な力で王さまと戦い、王女と結婚するが、妻の裏切りに遭う。

そして、男は角笛で全てを破壊することを決意し……。

『背嚢と帽子と角笛』の教訓・感想など一言コメント

『背嚢と帽子と角笛』は、魔法のアイテムが次々と登場する物語。

特にテーブルクロスは、いつでもごちそうが出てくる便利さが目を引きます。

『ドラえもん』の「ぐるめテーブルかけ」みたいですね。

背嚢というのは、今でいうリュックのようなものです。

叩くと兵隊が出てくるという、強いアイテムになっています。

さらに、帽子は大砲を出し、角笛は1回吹くだけで街が崩れるという、もはや最強の軍隊です。

しかし、主人公の行動は少し考えさせられます。

奪ったアイテムをさらに強奪し、力を増していくやり方は、必ずしも善とは言えません。

その結果、力に頼る生活が最後まで彼の運命を支配します。

物語のクライマックスでの夫婦の葛藤や裏切り、そして結末に至る破壊の描写は、力に執着することの危険性を象徴しているようです。

物質的な力に頼るだけでは真の幸せは得られない……そんなメッセージが込められているのかもしれません。

読後には少し複雑な気持ちが残る作品ですね。

『背嚢と帽子と角笛』の基本データ

収録ナンバー

KHM054

原作タイトル(ドイツ語)

Der Ranzen, das Hütlein und das Hörnlein

英語タイトル

The Knapsack, the Hat, and the Horn

日本語の別タイトル

特になし

収録版

2版から7版まで

  • 本記事はグリム童話集第7版『背嚢と帽子と角笛』をもとにした要約です。
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