『漁師とおかみ』のあらすじなど (KHM019)

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グリム童話『漁師とおかみ』のあらすじや、関連情報などを詳しく紹介します。

 

『漁師とおかみ』のあらすじ

かつて、海辺であばら屋で妻と一緒に暮らしている貧しい漁師がいた。

ある日、漁師は金色のヒラメを捕えるが、ヒラメは見逃してほしいと頼む。

漁師は、親切にもヒラメをリリースする。

 

そのあと、妻がその話を聞くと、ヒラメに願いをかなえてもらうべきだと言ったため、漁師は海に戻る。

漁師はヒラメに、素晴らしい家を与えてくれるように願う。

漁師が家に帰ると、そこには見事な豪邸が建っていた。

 

妻にせがまれて、漁師はまた海へ行き、ヒラメを呼び出す。

漁師は新しい富に満足しているが、妻はそうではなかった。

ヒラメにさらに要求すること、それは漁師が王様になることだった。

まだまだ願いをかなえたい妻は、夫をヒラメのもとへと送り出す。

 

夫はまちがっていると思うが、妻には物事の道理がわからない。

ヒラメを悩ませてはならないと思う夫に対し、妻はたくさんの願いにまったく満足していなかった。

ヒラメはどんどん願いを叶えてくれるが、そのたびに海はますます激しさを増すのだった。

 

最終的に、妻は月と太陽を制し、神と同じレベルになりたいという行き過ぎた願いをかける。

その最後の願いが行われるとき、ヒラメはすべての願望をなかったことにして、もとのあばら家に漁師と妻を戻すのだった。

そのおかげで、海はもう一度穏やかさを取り戻した。

『漁師とおかみ』の感想・一言コメント

ヒラメが願いを叶えるたびに海が荒れていくという、ある意味壮大なストーリー。

しかも猟師の妻は神のレベルまでになりたいとも言いだす。

願いをかなえてくれる系のお話しはけっこうあるが、これは海が絡むこともあって、スケールが大きい。

 

この童話はけっこう長く、ヒラメがひたすら願いを叶えていってくれる。

願うのは猟師のおかみ(妻)で、人間の欲深さが見てとれる。

満たされても満たされても、もっと大きな欲望を満たしたいのだ。

 

それに対して、猟師のほうは欲がまったくない。

神になりたいとまでいう妻に対し、猟師は猟師のままがいいのだ。

 

ちなみに、願いを叶えてくれるヒラメは、魔法にかかった王子様らしい。

自分の魔法は解けず、王子様はヒラメのままで終わってしまう。

つまり、おかみさんだけが欲に暴走しているわけだ。

 

欲深くなっても、最終的にはすべて失いますよと言わんばかりのエンディング。

欲もほどほどにしておかないと、中毒性があるということだ。

『漁師とおかみ』の基本データ

収録ナンバー

KHM019

原作タイトル(ドイツ語)

Von dem Fischer und seiner Frau

英語タイトル

The Fisherman and His Wife

日本語の別タイトル

  • 「漁師とその妻」
  • 「漁師とその妻の話」
  • 「漁師とその女房の話」

など

収録版

初版から7版までずっとだが、5版から少し話が変わっている。

『漁師とおかみ』のおすすめ本




『初版グリム童話集1』/ 訳:吉原高志、吉原素子 / 白水ブックス ⇒試し読みする

『漁師とおかみさんの話』として、19番目に収録されているグリム童話集の初版。初版のバージョンはどんなだったか、気になる方はぜひ読んでいただきたい。




『完訳 グリム童話集 1』/ 訳:金田鬼一 / 岩波書店 ⇒試し読みする

『漁師とおかみ』収録のグリム童話集。こちらは、しっかりした解説付きの金田鬼一訳。本格的な昔の訳を楽しみたい方にオススメ。

 

『完訳 グリム童話集 1』/ 訳:高橋健二 / 小学館 ⇒試し読みする

『漁師とおかみ』収録のグリム童話集。こちらは挿絵付きの高橋健二訳。気軽に楽しみたい方にオススメ。

 

 

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