グリム童話『マリアの子ども』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
目次
『マリアの子ども』のあらすじ
貧しい家庭に生まれた娘は、聖母マリアに引き取られて天国で幸せに暮らすようになる。
あるとき、旅に出る聖母マリアから13の扉の鍵を預けられ、12の扉までは開けてもよいが、13番目だけはいけないといわれる。
しかし、欲望に負けた女の子は、その禁じられた扉を開けてしまう。
聖母マリアが戻ってくると、女の子は「扉を開けなかった」と嘘をつく。
マリアは3回ほど尋ねるが、嘘はお見通しだった。
罪を認めなかった罰として、彼女は下界の荒野に追放される。
口がきけなくなり、みじめな生活を送る。
月日がたち、通りがかったある国の王さまに彼女は拾われ、結婚する。
子どもが生まれた彼女のもとへ聖母マリアが現れ、罪を認めないならば子どもを連れていくという。
だが、彼女は嘘をつき通し、2番目、3番目の子も同じように奪われてしまう。
周りはお妃が子どもを食べていると噂するようになり、お妃は火あぶりにされる。
最期の瞬間、後悔の念にかられてやっと自分の罪を告白すると、聖母マリアが現れてすべてが許されることとなった。
『マリアの子ども』の教訓・感想など一言コメント
嘘をついた末に待っている罰と、それを認めたら許しを得られるという道徳的な話です。
13番目は開けてはいけないという、不吉な数字が絡んでいるのもおもしろいですね。
「人食い」だと勝手に勘違いされて、火あぶりにされるシーンはさりげなく残酷です。
『マリアの子ども』の基本データ
収録ナンバー
KHM003
原作タイトル(ドイツ語)
Marienkind
英語タイトル
Mary’s Child
日本語の別タイトル
- 「マリアの子」
など
収録版
初版から7版まで