グリム童話『猫とねずみとお友だち』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
『猫とねずみとお友だち』のあらすじ
猫がねずみに一緒に暮らそうと提案し、2人は冬に備えてヘット(牛脂)を買って教会に隠す。
しかし、猫は我慢できず、「名づけ親になる用事がある」と嘘をついて、こっそりヘットをなめに行く。
最初に少しなめた後、猫はねずみに「カワナメ」という名前の猫が生まれたと説明する。
その後も猫は同じように嘘をつき、ヘットを半分、さらには全部なめてしまい……。
『猫とねずみとお友だち』の教訓・感想など一言コメント
猫とねずみのやり取りだけで話が進む動物寓話。
最初に話を持ちかけたのは猫で、そもそもねずみをだます気だったのかもしれません。
猫はねずみをだますために、生まれたと嘘をついた猫の色をこと細かに説明しているのもおもしろいところです。
だんだんと減っていくヘットの量を暗に示しているのでしょう。なかなかにあざとい猫です。
世の中、自分の利益のために徹底的にだまして、最後にはだました相手を食べてしまう…そんな悪いやつもいるんだよという教訓が感じられます。
猫とねずみのかけ合いだけで展開するシンプルな物語ですが、猫のずる賢さには驚かされます。
最初は仲良くしようと言って近づきながら、実際にはねずみをだます気満々だったのでしょう。
奇妙な名前をつけて、ねずみをあざむき続ける猫。
その嘘がどこかユーモラスでありながら、だまされるねずみの姿には少し切なさも感じますよね。
猫の行動は、自分の利益のためなら手段を選ばない典型的なずるいキャラクターを体現しています。
この物語からは、「信じすぎる危うさ」と「相手を見極める目を持つ大切さ」が伝わってきます。
世の中には猫のようにあざとい存在もいるのだという警告にも思えます。
何より、自分の身を守るためには、時には疑う勇気も必要なのかもしれませんね!
『猫とねずみとお友だち』の基本データ
収録ナンバー
KHM002
原作タイトル(ドイツ語)
Katze und Maus in Gesellschaft
英語タイトル
Cat and Mouse in Partnership
日本語の別タイトル
- 「猫とねずみのとも暮らし」
など
収録版
初版から7版まで
- 本記事はグリム童話集第7版『猫とねずみとお友だち』をもとにした要約です。
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
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