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明るいお天道様は明るみに出す(原題:Die klare Sonne bringt’s an den Tag)
グリム童話、『明るいお天道様は明るみに出す』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
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ある仕立て屋の職人は仕事をしながら旅をしていたが、とても貧乏になってしまう。
道でひとりのユダヤ人に出あうと、金を持っていると信じこんでおそいかかり、ユダヤ人は8ヘラーしか持っていないと命ごいをしたが、仕立て屋はかまわずなぐりつけた。
ユダヤ人は「お天道様が明るみに出すぞ」といって死んでいった。
ユダヤ人は本当に8ヘラーしか持っておらず、仕立て屋は自分が殺したユダヤ人を隠して旅を続けた。
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仕立て屋はある親方のもとで仕事をみつけ、親方の娘と結婚し、やがてふたりで所帯をやりくりするようになる。
あるとき、仕立て屋のおかみさんがコーヒーを入れて仕立て屋に差し出すと、コーヒーの皿に日の光が当たって照り返しが壁にちらちらした。
仕立て屋は「お天道様は明るみに出したいだろうが、そうはいくか」というと、おかみさんがその訳を知りたがった。
そこで仕立て屋はだれにも言うなと念を押してから、自分が過去にユダヤ人をなぐり殺したことを話す。
しかし、話を聞いた後におかみさんは名づけ親のおばさんのところへいき、だれにも言わないでと口どめして、仕立て屋から聞いた話をもらしてしまう。
やがて3日もたたないうちに町じゅうの人がこの話を知ってしまい、仕立て屋は裁判にかけられて処刑された。