ハンスの嫁取り(原題:Hans heiratet)
グリム童話、『ハンスの嫁取り』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
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むかしあるところにハンスという若い百姓がおり、いとこはハンスに金持ちの女を嫁に取らせようと計画する。
そこで、いとこはハンスをストーブの後ろに座らせて、火を燃やさせ、そしてなべいっぱいのミルクと白パンをたくさん持ってきた。
そしてハンスにヘラー銅貨を1枚にぎらせて、それを離さないようにいい、また白パンをくだいてミルクに入れながらじっと座っているようにいった。
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いとこはつぎのあたったズボンをはいて、金持ちの百姓のところへ行き、そこの娘に自分のいとこのハンスと結婚すれば幸せになれる、と話した。
欲深い父親はハンスの財産のことをたずねると、ハンスはぬくぬくと暮らしていて手にはすばらしい金を握っており、くだいていれる物ももっている(裕福である)、と話す。
土地のことはつぎと呼ばれていたが、いとこはつぎも自分にひけをとらない、といって自分のズボンをたたいた。
父親は納得し、決められた日に結婚式があげられた。
若い妻がハンスの土地を見たがったので、ハンスはつぎのあたった上着を着ていっしょに外へ出かけ、ブドウ園や畑などが区切られているところへやってくる。
そこでハンスは自分の上着のつぎをたたいて、このつぎは自分のもの、よく見てごらん、と言ったが、ハンスの意味したのは、つぎというのは土地のことではなくて上着のつぎのことだ、ということであった。
ある人が、2人の結婚式に出ましたかと聞くと、もう片方の人が、雪でできた頭飾りをつけていったら日が出たので溶け、着ていた服はくもの巣でできていたがいばらのあいだでぼろぼろになり、はいていたガラスの靴は石につまずいたら割れてしまった、と話した。