子ウサギのおよめさん(原題:Häsichenbraut)
グリム童話、『子ウサギのおよめさん』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
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むかし母と娘がキャベツのたくさん育つ菜園でいっしょに暮らしていた。
あるとき、1匹のウサギが、菜園のキャベツをぜんぶ食べてしまったので、母は娘にウサギを追いはらうように頼む。
娘がウサギを追いはらおうとすると、ウサギは娘に、しっぽに乗ってうちに来ないか、とさそう。
しかし、娘はその気になれなかった。
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また次の日、ウサギはキャベツを食べてしまい、母は娘にまた追いはらうようにいう。
娘がウサギを追いはらおうとすると、ウサギはふたたび娘を家に来るようさそったが、娘は気のりしないままだった。
3日目もウサギはキャベツを食べ、娘がウサギを追いはらおうと出ていくと、またウサギはしっぽに乗ってうちに来ないか、といったので、娘はしっぽに乗り、うさぎの家まで行った。
そこでウサギは、自分は婚礼客をよんでくるから、ちりめんキャベツときびを料理するように、と娘にいう。
婚礼の客はぜんぶウサギで、牧師はカラス、世話役はキツネで、祭壇は虹の下にあった。
しかし、娘はひとりぼっちでしょんぼりしていた。
ウサギが来て、婚礼の客たちはうかれている、というが、花嫁の娘は泣いていた。
またウサギが来て、婚礼の客たちがお腹をすかせている、というが花嫁の娘はやっぱり何も言わないで泣いている。
ウサギがまたもどってきて、婚礼の客たちが待っている、というが、花嫁の娘は何も言わなかった。
そして、ウサギが向こうへ行くと、花嫁の娘はわらで人形をつくって自分の服を着せ、しゃもじを持たせて大なべのそばに置いておき、母親のところへもどった。
うさぎがもう一度きて人形の頭にものをぶつけると、ずきんが落ちたので、ウサギはそれが自分の花嫁ではないことがわかり、しょんぼりしてしまった。