グリム童話『三つの言葉』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
目次
『三つの言葉』のあらすじ
スイスの伯爵の息子は動物の言葉を学ぶが、父親に見限られ森で命を奪われそうになる。
家来に助けられた彼は、犬たちの秘密を知り国を救う。
ローマへの旅ではカエルたちの話を耳にし、偶然教皇選びに現れると、肩にハトが止まり奇跡の証とされ、教皇にまでのぼりつめる……。
『三つの言葉』の教訓・感想など一言コメント
最初は不遇だった若者が、学んだことを活かして大成する話ですね。
動物の言葉を学ぶなんて一見役に立たないように思えますが、最後にはそれが人生を変える重要なスキルになるのがおもしろいです。
父親が息子を無価値だと決めつけたところで、真の価値はわからないものなんだなと感じさせられます。
動物たちが話す内容も興味深いです。
犬たちの「魔法で宝を守らされている」という告白が、国全体を救うきっかけになる展開はちょっとファンタジーっぽいですよね。
そして、教皇選びでハトが肩に止まるシーンは、まさに「神の奇跡」らしい劇的な瞬間!
肩のハトがミサの言葉まで教えてくれるというのは、まさに「聖なる助け」ですね。
この話は、「学びに無駄はない」という教訓とともに、予想外のスキルや知識が思わぬ形で役立つことを教えてくれます。
学校や仕事でも、いつか役立つ日が来るかも?と思える、ある意味で希望に満ちた物語ですね!
『三つの言葉』の基本データ
収録ナンバー
KHM033
原作タイトル(ドイツ語)
Die drei Sprachen
英語タイトル
The Three Languages
日本語の別タイトル
- 「三いろの言葉」
- 「3種類のことば」
など
収録版
2版から7版までずっと
- 本記事はグリム童話集第7版『三つの言葉』をもとにした要約です。
参考資料
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
※リンクをクリックすると外部サイト(Amazonなど)に移動します。