グリム童話『ならずもの』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。
一部ネタバレを含みますので、これから読む予定の方はご注意ください。
目次
『ならずもの』のあらすじ
オンドリとメンドリは山へくるみを取りに行き、くるみをたらふく食べた後、歩くのが嫌になり、くるみの殻で車を作ることにした。
どちらが車を引くかで言い争っていると、カモが現れ、今度はカモと口論が始まる。
結局、カモが車を引くことになり、一行は山を下る途中で疲れた針たちと出会い、彼らを車に乗せる。
その後、一行は町の宿屋に泊まり、翌朝、宿屋の主人が思わぬトラブルに見舞われるのだが……。
『ならずもの』の教訓・感想など一言コメント
動物動物たちが巻き起こすドタバタ劇が楽しめる物語です。
グリム童話には、こんな風にコミカルでちょっとおかしな話も登場しますよね。
とくに「とめ針」と「ぬい針」が普通に動物の仲間入りをしているところなど、ツッコミどころ満載ですが、そこをさらっと流すのがグリム童話の魅力でもあります。
針たちの存在感がじわじわ面白く、宿屋で起こるトラブルにも一役買っているのが笑いどころです。
教訓があるとすれば、「厄介そうな連中には関わらないほうがいい」ということかもしれません。
ただ、この物語はあまり深く考えず、騒動の展開を楽しむのが正解でしょう。
気分転換したいときや、何かにくすっと笑いたいときにピッタリの話ですね!
『ならずもの』の基本データ
収録ナンバー
KHM010
原作タイトル(ドイツ語)
Das Lumpengesindel
英語タイトル
The Pack of Ragamuffins
日本語の別タイトル
- 「ろくでなし」
- 「ならず者」
など
収録版
初版から7版まで
- 本記事はグリム童話集第7版『ならずもの』をもとにした要約です。
参考資料
- グリム兄弟(編)『グリム童話全集 : 子どもと家庭のむかし話』シャルロット・デマトーン(イラスト) 橋本孝・天沼春樹(訳) 西村書店, 2013年.
- 高木昌史『決定版 グリム童話事典』三弥井書店, 2017年.
- Jacob Grimm, Wilhelm Grimm. Grimm’s Complete Fairy Tales (Leather-bound Classics), Introduction by Kenneth C. Mondschein, Translated by Margaret Hunt, Canterbury Classics, 2011.
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