三人の黒いお姫さま(原題:De drei schwatten Prinzessinnen)
グリム童話、『三人の黒いお姫さま』のあらすじや、物語の教訓・感想など関連する内容を詳しくお伝えします。 結末までネタバレしていますので、ご了承ください。
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東インドの町が敵に囲まれ、敵は600ターラーの金を要求していた。
町ではその金をそろえたものは市長にするというおふれが出ていた。
ある貧しい漁師が息子と魚を取っていると、敵が息子をとりあげて代わりに600ターラーを置いていった。
猟師はその金で市長になり、猟師を「市長さま」と呼ばない者はしばり首にするというおふれが出た。
敵の手から逃れた息子は高い山の上の大きな森へやってくると、その山がふたつに割れて、魔法のかかった大きな城に行きつく。
城の中はすべてが黒い布におおわれていて、そこへ黒ずくめの服を着た王女が3人あらわれ、顔だけは少し白くなっていた。
王女たちは息子に、1年自分たちと口をきかず姿も見ないようにしていれば、自分たちは救われるという。
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息子はしばらくたってから、父親に会いに行きたいと王女たちに申しでると王女たちは金の入ったさいふを渡し、1週間たったらもどってくるようにいう。
息子は東インドに戻されると父親を探しはじめ、貧しい猟師はどこかとたずねてまわるが、みんなは「しばり首になってしまう」と忠告する。
やがて父親のところへ行き、「猟師がどうやって市長になった」とたずね、忠告されても口をつつしまなかったので、息子は首つり台に連れていかれる。
そこで息子は猟師の古い小屋へ行くことを願い、古い上着を身につけて、ほかの偉い人たちに向かって自分が猟師の息子だということを話して聞かせたので、みんなは息子にあやまる。
息子はみんなに自分の境遇を話してきかせると、母親はお清めをしたろうそくを息子に渡し、それを使って王女たちの顔に熱いろうをたらしてみるようにいう。
息子は城へもどって、怖がりながらも王女たちの顔にろうをたらすと、顔が半分白くなった。
しかし、王女たちははね起きて怒り、もうだれも自分たちを救えるものはいないという。
そしてくさりにつながれた自分たちの兄弟3人がやがて息子を引きさくだろうとののしった。
息子はやっとのことで窓から逃げだしたが、足を折ってしまう。
城はふたたび地面にしずみ、山は閉じて、城がどこにあったのかはだれにもわからなくなった。