KHM045 『仕立て屋の親指小僧の遍歴』のあらすじ

仕立て屋の親指小僧の遍歴(原題:Daumerlings Wanderschaft)

 

グリム童話、『仕立て屋の親指小僧の遍歴』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

ある仕立て屋に1人息子がいて、その子は親指ほどの大きさしかなかったので、親指小僧と呼ばれていた。

親指小僧はあるとき世の中へ出ていくといい、父親は針で小さな剣をつくり持たせてやった。

親指小僧は母親がお別れに何を料理してくれたのかみようと、かまどの上で首を伸ばすと、そのまま煙突に吸いこまれて、外に投げだされてしまった。

 

 

しばらく歩きまわり、ある親方のもとで仕事をはじめるが、そこの食事が満足いくものではなかった。

親指小僧はおかみさんに対して、「“ジャガイモばかり出す家”と玄関に書くぞ」とおどしたため、おかみさんは親指小僧をつかまえて追いだす。

親指小僧は森の中にやってくると、盗賊たちに出会う。

かれらはこれから王さまの宝を盗もうとしているところだった。

親指小僧が小さくてカギ穴を抜けられると思った盗賊は、一緒に来ないかと声をかける。

こうして、親指小僧は盗賊についていくことにした。

 

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親指小僧は王さまの宝の蔵の扉をしらべて、2人の番兵をすり抜けてカギ穴から中へ入り、窓を開けて外で待っていた盗賊たちに銀貨を投げてやった。

途中で王さまが見まわりにくるが、親指小僧はすぐに身をかくし、王さまは銀貨がなくなっていることに気づいて番兵に見はりをしっかりするよういいつける。

番兵が見まわりにくると、親指小僧はこっちだと叫び、番兵たちをあちらこちらと振りまわしながら自分は身をかくしつづけたので、番兵は疲れはててもどってしまう。

親指小僧は最後の銀貨を投げるとき、それに自分も飛びのって外へ出る。

盗賊たちは親指小僧に盗賊の頭になってくれるよう頼むが、親指小僧はもっと世の中が見たいといって、銅貨を1枚だけもらって盗賊たちと別れる。

 

親指小僧はいろいろな場所を転々として、しまいに下男として宿屋ではたらきはじめる。

女中たちの悪事をみつけては主人にいいつけたので、女中から嫌われるようになった。

あるとき、女中たちは親指小僧にいたずらをしようと、親指小僧が庭で草のなかにいるのを見つけて、草と一緒に布につつみあげて牛にあたえてしまう。

親指小僧は牛に飲みこまれ、乳しぼりのときに大声で叫んだが、だれも気づかなかった。

主人が牛小屋にきてその牛をつぶそうと決めたとき、ふたたび親指小僧は気づいてもらおうと、自分は牛の中にいると叫ぶ。

しかし、主人はそれを理解できずに行ってしまう。

つぎの朝、牛はつぶされて切りきざまれたが、親指小僧は切られることなくソーセージ肉の中に落ちた。

肉屋の包丁からも生きのびてソーセージの中につめこまれ、そのまま燻製にされるため煙突に長いあいだ吊りさげられた。

 

冬になり、ようやく小僧の入ったソーセージはおろされて客に出されることとなり、おかみさんがそれを包丁で切るときに親指小僧はチャンスを見つけて、逃げだせるすきまから外へ飛びだした。

さんざんひどい目にあったのでその宿屋を抜けだし、旅をつづけようとするが、今度は草原でキツネに出くわす。

キツネは親指小僧に食いつき、おまえの父親の庭にいるニワトリをくれたらはなしてやると言うので、小僧はそうすることを約束し、キツネは小僧を家まで連れていく。

父親は親指小僧をみてよろこび、家のニワトリを全部キツネにあげる。

親指小僧は旅の途中で手にいれた銅貨を父親にわたし、なぜキツネにニワトリをあげたのかときいた。

父親は、自分にとって庭のニワトリより、わが子のほうがずっとかわいいのだと話した。

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