KHM044 『死神の名付け親』のあらすじ

死神の名付け親(原題:Der Gevatter Tod)

 

グリム童話、『死神の名付け親』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

むかし1人のまずしい男にはたくさんの子どもがいて、パンを食べさせるのにも必死だった。

そこにもう1人子どもが生まれ、男はこまって、家を出て大きな街道にかけてゆき、出会った最初の人に名づけ親になってもらおうとする。

男は最初に神さまに出会い、神さまは男をあわれんで子どもの名づけ親になろうとする。

しかし男はそれを断った。

神さまは金もちにほどこしをして、貧乏人にはひもじい思いをさせるというのである。

 

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次に、男は悪魔と出会い、同じように悪魔も子どもの名づけ親を申しでるが、悪魔は人間をだまし誘惑するといって断る。

さらに先を行くと、男は死神と出会う。

自分はだれに対しても平等だという死神の言葉を聞き、男はそのとおりだと思って子どもの名づけ親をたのむ。

死神は、その子どもを金もちにしてやるという。

 

 

子どもはやがて年ごろの男の子になった。

ある日名づけ親がやってきて男の子を森の中に連れていき、そこに生えている薬草をさしながら彼を有名な医者にするという。

「死神が病人の頭のところにいれば、その薬草をあたえれば助かる、足のところにいれば、その病人は救うことができない、死神の意思に反することは決してしないように」と話した。

間もなく、その若者は有名な医者となり、金もちになった。

 

ある日、王さまが病気になり医者が呼びだされると、死神が病人の足もとにいた。

死神は名づけ親だからおおめに見てくれるのではと思った医者は、死神をだまして病人の向きを逆にし、死神が頭のところにくるようにする。

王さまは病気がなおり元気になるが、死神は怒りをあらわにし、もう一度同じことをすれば、こんどは医者自身を死神のもとへ連れていくという。

しばらくたち、今度は王さまの娘が病気になった。

王さまは悲しみにくれて、娘をなおした者は夫にして王位を継がせる、というおふれを出した。

医者が病人のもとにくると、死神は足もとにいた。

医者はお姫さまの美しさに目がくらんで死神との約束を忘れてしまい、怒った死神には気づかず、お姫さまの向きを逆に変えてしまう。

お姫さまは助かったが、死神は医者を下界のほら穴へ連れていく。

 

そこにはたくさんの明かりがあり、炎はあちこちで消えたり燃えたりしていた。

死神は、それは人間たちの命の明かりで、生きていられる残りの時間をあらわす明かりだという。

そして、いまにも燃えつきそうな小さな明かりをさして、これが医者のものだという。

医者は、それに新しい明かりをつぎたしてくれるよう頼みこむ。

死神は、そうするふりをして小さな医者の明かりをたおし、明かりは消えてしまう。

すると、医者はあっというまに倒れて、死神の手に落ちたのだった。

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