KHM039 『小人の靴屋』のあらすじ

小人の靴屋(原題:Die Wichtelmänner)

 

グリム童話、『小人の靴屋』のあらすじです。

 

* * * * * * * *

 

第1の話

むかし、1人のまずしい靴屋がいて、しまいには1足分の靴の革しかなくなった。

夜のうちにそれを靴の型に裁ち、明日縫いにかかろうときめ、これからのことは神さまにゆだねようと思いながら床につく。

翌朝お祈りをすませて、仕事をしようとすると、靴が両方ともできあがっていて、作業台の上にのっていた。

靴屋はたいへんおどろき、その靴をよく見ると、すごくていねいで靴づくりの名人の仕事のようだった。

店にきたお客がその靴を気にいり、いつもよりたくさんお金をはらったので、靴屋はそれで2足分の靴の革を買うことができた。

その夕方に、またその革を靴の型に裁ち、翌朝仕事にとりかかろうときめた。

しかし、目を覚ますと同じようにその靴はできあがっている。

またお客がきて、たくさんのお金をはらったので、今度は4足分の靴を買うことができた。

そして、翌朝にはその靴が4足できあがっている。

同じようなことがずっと続き、靴屋はまともな暮らしをはじめることができ、しまいにはお金もちになった。

Sponsored Links


クリスマス近くになり、靴屋は靴の革を裁ってから、だれがこんなに親切に手伝ってくれるのか今夜は寝ないでみてみよう、と妻に提案する。

2人はかげに隠れて見ていると、夜中に2人のはだかのこびとがあらわれ、靴をつくりはじめる。

靴を仕上げるまで休むことなく手を動かし、仕事が終わるとすぐにいなくなってしまった。

翌朝妻は、自分たちをお金もちにしてくれたこびとたちにお礼をしようと、服と靴を作り、贈り物にする提案をする。

靴屋の夫婦は寝るまえに、靴の革のかわりにこびとたちの服と靴を作業台の上に置いた。

2人は夜中も寝ないで見まもっていると、こびとたちがあらわれ仕事をはじめようとする。

こびとたちはそこで服をみつけ、おどろいたがとてもよろこんで服を着て、これで自分たちはりっぱな若者、いつまでも靴屋はしてられない、といっておどりながら外へ出て行った。

そのときから、こびとはあらわれなくなったが、靴屋は一生幸せに暮らした。

第2の話

むかし、まずしい女中がおり、はたらき者で、毎日家をそうじして、ゴミを戸口の前の大きなゴミ山に積みあげていた。

ある朝、ゴミ山の上に手紙がのっていた。

女中は字が読めなかったので、その手紙を主人のところへもっていくと、それはその家のこびとたちからの招待状で、赤ちゃんの洗礼の名づけ親になってほしいとたのんでいるという。

女中はどうすればよいかわからなかったが、みんながお祝いごとはことわるものじゃないというので、それを承知する。

すると、家にすむ3人のこびとたちがやってきて、女中をこびとたちの住むほら穴のある山に連れていった。

そこは小さくて、とてもきれいな場所であった。

女中は名づけ親の役をすませて帰ろうとすると、こびとたちが3日間ここにいてほしいとたのむ。

それで女中はそこにとどまり、とても楽しく時間を過ごす。

家に帰ることになると、こびとたちは女中のポケットに金をいっぱいつめ、山の外へ連れていった。

女中は家に帰り、また仕事をしようとすると、見知らぬ人たちが家から出てきて、おまえはだれだと聞く。

女中は、こびとたちと過ごしたのは3日だと思っていたが、じつは7年間もそこにいたのだということに気づく。

前の主人はその間に亡くなっていたのだった。

第3の話

ある母親が家にすむこびとたちに、ゆりかごから子どもをさらわれる。

こびとたちは、かわりに目がぎょろぎょろして頭の大きいとりかえっ子を置いていった。

その鬼っ子はガツガツ飲み食いするだけで、何もせず、母親は困って、となりのおばさんのもとへ相談に行く。

おとなりさんは、鬼っ子を台所へ連れていき、かまどの上にのせて火をおこし、卵のから2つにお湯をわかすようにいう。

そして、それをみて鬼っ子は笑いだす、そうすればその子はおしまいだといった。

母親は、おとなりさんからいわれた通りにすると、鬼っ子は、卵のからでお湯をわかすなんて見たことがない、といって笑いだす。

すると、家にすむこびとたちが大勢やってきて、ほんとうの子どもをかまどの上にのせ、鬼っ子を連れていってしまった。

スポンサーリンク