KHM033 『三つの言葉』のあらすじ

三つの言葉(原題:Die drei Sprachen)

 

グリム童話、『三つの言葉』のあらすじです。

 

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むかしむかしスイスに1人の年老いた伯爵がすんでいて、伯爵には1人の息子がいた。

その息子はまぬけでなにも習うことができなかったので、伯爵は息子を名高い師匠のところへ送った。

息子は見知らぬ町の師匠のもとで1年すごし、故郷へもどってきた。

伯爵は息子に何を学んできたのかたずねると、息子は犬がほえるときに何を話しているのかを学んだとこたえた。

伯爵はとても情けなく思い、またべつの師匠のもとへと息子を送った。

息子はまたその師匠のもとで1年すごし、故郷へもどったので、伯爵は息子に何を学んだのかたずねると、息子は鳥たちが何を話しているのかを学んだとこたえた。

伯爵はかんかんに怒り、次になにも学ばなかったらもう自分の息子ではないといい、べつの師匠のもとへ息子を送った。

息子は1年後にもどってきて、父親に何を学んだかたずねられると、カエルたちがなにを話しているのかを学んだとこたえた。

父親は怒りくるって、家来たちを呼びつけ、もうこれは自分の息子ではないので森へ連れていき、命をうばえと命令した。

家来たちは息子を森へ連れていったが、息子をかわいそうにおもって逃がし、かわりにシカの目玉と舌を切りとって、証拠にもちかえった。

 

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若者はしばらく歩くと、お城にやってきて、そこで一晩泊めてもらえるようたのむと、城主はもし下の古い塔に泊まるのでよければといった。

その塔には山犬がたくさんいて、ほえちらかして、ある時間になると人間をも食べてしまい、その一帯は悲しみと苦しみにつつまれているということだった。

若者は恐れずに、犬たちにあげるえさをくださいとたのみ、塔に向かった。

若者が入ると、犬たちはまったくほえずにえさを食べて若者になつき、なんの害もあたえなかった。

翌朝、若者は犬たちからきいたことを城主に話した。

犬たちがいうことには、かれらは魔法にかけられていて、塔の下にある大きな宝を守らされており、その宝が取りだされるまでは休むことができないのだという。

若者はその宝を取りだすやり方も犬たちからきいており、城主はもしそれをうまくやったら若者を養子にすることを約束した。

若者はすべてをうまくやりとげ、犬たちもいなくなり、その国は苦しみから解放された。

 

 

しばらくして、若者はローマに行こうと思いたち、旅にでた。

途中で沼地を通りかかると、そこでカエルたちが話していることをきき、若者はそれが本当なのかと考えこんでしまった。

若者がローマへ着くと、ちょうどそのとき教皇が亡くなり、枢機卿たちは次の教皇をだれにするのかを悩んでいた。

かれらが、神さまの奇跡のしるしがあらわれる人を教皇に選ぶことに決めたその瞬間に、若者が教会へ入ってきた。

するととつぜん2羽の白いハトが若者の両肩にとまり、動かなくなった。

それは救世主があらわれたことを意味するので、枢機卿たちはすぐに若者に教皇になる気があるかとたずねた。

若者は、自分がそれにふさわしいのかわからなかったが、ハトたちがそうするように言いきかせたので、はいとこたえた。

若者は聖なる油をぬられて教皇になる儀式をうけた。

じつは、若者は途中の沼地でカエルたちが、自分が教皇になるということをきいていたのだが、それは本当のこととなった。

若者はミサを唱えなければならずその言葉がわからなかったが、2羽のハトが両肩にとまり、その言葉をおしえてくれたのだった。

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